[2]人間不信の安全地帯 (ページ30)

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＊神山ページ30

神山side

ハツ『私はのんちゃんがいるから私がいるの。

のんちゃんいなかったら私もブレブレだよ。』

以前、食堂でハツがそんなことを言ってたのを思い出す。

神山「俺は、今でもハツちゃんはのんちゃんのこと好きやと思うで。

シゲのことは、ただの幼馴染としか思ってへんと思う。」

小瀧「まさか。

アイツはAさんをシゲと離すために、あんな写真ばらまいたんやで？

神ちゃんも被害者やん。なんでハツの肩持つねん。」

肩を持ってるわけちゃう。

小瀧「神ちゃんもやろ？」

神山「なにが？」

小瀧「Aさんとシゲが仲良いのを良いとは思ってないよな。

　

　

　

神ちゃん、Aさんのことが好きやろ？」

神山「…は？」

小瀧「好きっていうか…。

好きすぎたんかな？

その愛、ちょっと狂気かも。」

フツフツと怒りが湧いてきた。

小瀧「正直、濱田さんがかわいそうやなとは思うけど。

まあ、付き合ってないっていうのは浮気相手やってことなん？」

浮気相手？

濱田さんがかわいそう？

狂気的なのは俺やなくて濱田さん。

俺は、濱田さんというブラックホールに吸い込まれそうなAを全力で助けただけや。

小瀧「俺も噂でしか聞いたことないからわからんけど。

神ちゃん、濱田さんのこと好きちゃうんやろ？

それは、濱田さんがAさんの彼氏やから？」

　

　

のんちゃんの口から出てくる一つ一つの言葉が俺を苛立たせる。