[2]人間不信の安全地帯 (ページ13)

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＊神山ページ13

神山side

みんな、ハツの方を見る。

「ハツちゃん、ほんと？」

「小瀧くんと別れたの？」

「え？フラれたの？」

小瀧「俺が、ふった。」

　

　

のんちゃんがそう言うと

ハツは涙ぐんで

机にうつ伏せで、泣いた。

　

　

「ハツちゃんを振るなんて、どうして？」

「ハツちゃんほど一途な女の子いないよ？」

周りがそう言う。俺もそう思う。

ふと、のんちゃんと目があった。

少し、微笑んだ…気がする。

　

　

まさか、自分を犠牲にして

Aと俺から

のんちゃんに話題が変わるように言ったん？

ビッグカップルが別れる。

生徒は絶対にこの話題に食いつく。

…俺らのために？

”ありがとう”

そう口パクで伝えると

少し満足したようにのんちゃんは目をそらした。

重岡「なんで別れたん？」

小瀧「方向性のすれ違い」

重岡「ミュージシャンかよ。」

　

　

　

みんなの視線が、のんちゃんに。

のんちゃんは深呼吸した。

　

　

そして、爆弾発言。

小瀧「あの4枚の盗撮写真を撮ったのは、ハツ。

Aさんとシゲが仲良くなるのが気に入らなくて

Aさんのスキャンダルを撮ったってだけ。」

ハツ「のんちゃん！」

ハツが立ち上がっても、のんちゃんは続ける。

小瀧「あの写真が本当かどうかは俺は知らん。

お前らも知らんな。

でも、あれを見て有る事無い事色々妄想して

Aさんをどん底の闇に導いたのはお前らの言葉の暴力、精神的ないじめのせい。

根本的にこんなことをやった張本人が一番悪いけど…。お前らにも責任はあるからな。

とにかくハツが、こんなことする人間とは思わんかった。

から、別れた。それだけやで。」