烏野2年の孤爪さん その5

カラスたちと小さな妹猫 前編 (819の日記念番外編) ページ6

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今日は日曜日


2週間後には春高の代表決定戦があるため、今日も烏野バレー部員たちは練習をしようと、朝から体育館に集まっていた






だが、いつもと少し違うことがあった






澤「...Aとやっちゃん遅いな」

菅「いつもなら開始10分前には来るのに...」


東「ただの遅刻...だよなっ？！」

清「東峰やめて、余計心配になっちゃう」







そう、烏野のマネージャーである孤爪Aと谷地仁花が、朝練の時刻を20分過ぎても姿を現さないのだ







日「ま、ままままさか、誘拐っ？！？！」

影「マジか...」


西「確かに、Aもやっちゃんも、天使みたいに可愛いからな...」

田「か、烏野の天使2人が、ゆ、ゆゆゆ誘拐？！」

緑「お前らやめろ、変な妄想するな！」




月「皆慌てすぎデショ(...なんもないに決まってる)」

山「とか言って、Aさんが心配なんだよねツッキー！(谷地さん大丈夫かな...)」


月「っ...山口うるさい、そっちだって谷地さんの心配してるくせに」

山「の、ノーコメントで...」








次々と湧いてくる嫌な妄想により、体育館の空気はズーン、と重くなる



烏養と武田も冷や汗をかき始め、連絡を取ろうと携帯電話を手にする...と









ガラガラ！！









と、大きな音を立て重苦しい体育館の扉が空いた








谷「お、遅れて申し訳ございませんでした...！！」

「「きた！！！！良かったぁ！！！」」







扉を開けるなりすぐにお辞儀をしたのは、先の話題に上がっていた谷地仁花本人であった







日「谷地さ"ぁぁあ"ん"！！良かった！誘拐されてなぐてっ！！」

谷「わ、私のような醜女が、ゆ、誘拐などと滅相もございませぬっ！！」








嫌な妄想が払拭され、安堵する烏野の面々







だが



日「谷地さんが遅刻なんて珍しいから焦っちゃって...て、そういえばAは？」

谷「あ、え、えーと...」







口篭り、キョロキョロとする彼女を皆不審に思う


そう、話題にあったもう1人の孤爪Aの姿はなかったのだ







谷「その、遅刻した理由なんですけど...Aちゃんが関係してて...」






「まさか、Aに何かあったのか？！」と身構える一同






谷「し、信じられないかもしれないのですが...ちゃんと理由をお話しますので...！」









そう言うと彼女は、後に目線をやると「おいで、大丈夫だから」と手招きをした


すると、姿を現したのは綺麗な黒髪を持つ、小さな少女だった

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