烏野2年の孤爪さん その3

カラスが118羽 ページ28

夢主side





菅「オーライ！」






拾い上げられたボールの下で、誰にトスを上げるか迷うスガさん






菅「(誰だ、誰にあげる？レフトからのオープンが1番確実...でも...もう1回旭に上げて、また止められたら...？)」









スガさんは目線をレフトの旭さんに向ける。


その目は、不安を帯びていた









すると









影「菅原さん！！」

菅「？！」

影「もう1回！！決まるまで！！」









飛雄、めっっっちゃドSなこと言ってるけど、私も同意見。



ここで旭さんが逃げたら、ダメな気がする









ノヤが繋いだボール...スガさんによって上げられるボール。




前に進んだ仲間からのボールに、応えることすらしなかったら、今まで以上に、旭さんはバレーに後ろめたくなる









だって、スパイクが打てるのは...ボールを繋げてくれる、仲間がいるから。応えなかったら、それを裏切ることになるから









多分、旭さんは...それに気づいてるから





だから...









『スガさん、もう1回...！！』






しかし、まだエースはトスを呼ばない






嶋「オーライ」









嶋田さんは、ライトからトスを呼ぶ




スガさんは、ライトへトスを出そうとする









菅「嶋田さ(東「スガァァァァァァァァァァ！！！」...！！」


東「もう一本！！！！」









その声に、2.3年はうっすらと涙を浮かべていた









スガさんの手によってセットアップされたボールは、ネットから少し離れた、高めのトス。






きっと、スガさんが何本も上げたトス






旭さんは助走を始める









月「君、向こうのチームに肩入れしてんの？悪いけどまた止めるよ」

影「当然だ、手なんか抜いたらなんの意味もねーよ」









またしても立ちはだかる3枚ブロック





そして綺麗に"飛ぶ"旭さん









整ったフォームから放たれたスパイクは、飛雄と蛍を吹っ飛ばし、バァァン！！と重い音と共に、地面に叩きつけられる









『...すっっご』








"西「...旭さんのスパイクスゲェんだ、ズン！って感じで重くて、バン！って地面に響くんだ」"



旭さんの話を聞いた時、ノヤが言ってたことを思い出す








確かに、ズン！って重くて、バン！って地面に響くね...









烏野の守護神、烏野のエース...復活！！ってところかな




ああ...すっごい、ワクワクだ！！

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