烏野2年の孤爪さん

カラスが45羽 ページ49

夢主side








体育館へ行くと、昨日のメンツが揃っていた。




日.影「「しゃーす！！」」

『...お、おはよう、ございます』







勢いよく入っていく2人と対照的に、私はひょこっと顔を出し、ひっそりと挨拶をする。







澤「おっ、来たな！...て、Aもいるのか、おはよう」

『大地さん、おはようございます...翔陽と、飛雄にお願いされたので...』









皆が皆、「どこで2人と知り合ったんだ...？」って顔しててウケる。



辺りを見回すと、清水さんが居ないことに気がつく。









『今日、清水さん...来ますか？』

菅「おう！あと少ししたら来るべ」

『清水さんと一緒...嬉しい...ｸｼｭﾝ』









清水さんが来る...！初めて女の人の知り合いだから、少し嬉しい。何より...マネージャーの事、伝えなきゃ。





そう思っていると、舞台裏から蛍と忠が出てきた。









山「あ、Aさん！おはようございます！」

月「...おはようございます」

『蛍と忠...おはよ』








昨日知り合った蛍と忠。


蛍はちょっと可愛くないけど、忠は可愛い。翔陽よりも落ち着いてるけど、ワンコ系の可愛さ。





2人とも幼なじみらしく、昨日も一緒にいるところをよく見ていた。









『今日、頑張ってね』

山「はい！」

月「...別に、僕達ペナルティとかないんで、頑張る必要ないですケド...」

月「それに、僕なんかが...王様に勝てる訳ないですし」









...王様？誰それ。


飛雄のことかな？...後で少し調べてみよ。





てか蛍、自分のこと卑下し過ぎ。...確かにガムシャラ感はないけど、ブロックは磨けばピカイチなのに...









『...そう？...蛍、ブロック上手いし...周りみてるから、勝機...あると思うけどな』









慰めでも励ましでもなく、客観的な事実。



...まあ、ブロックはもっと鍛えなきゃ、上では通用しないだろうけどね。









月「...まあ、単細胞チビと自己中王様に、負けるつもりもないですケド」

『...発言に矛盾あり』


山「Aさん、これはツッキーのツンデレです！」

月「うるさい山口」

山「ごめんツッキー☆」


『...まあ、頑張って...ｸｼｭﾝ...寒い』









ダメだ、寒くて死にそう。さっきまでは会話で気を紛らわせてたけど、もう無理。


震えが止まらない。









山「...Aさん、震えてますけど大丈夫ですか？」

『う、ん...へーき...』









嘘、本当は限界

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