許せない ページ49
そこからの事はあまりよく覚えていない。
私は同じ場所に座り込んだまま、マイキーくんに掛けてもらった特攻服をきゅっと掴んでいた。
ボーッと地面を眺めていたけれど、耳元に届く争う声や音に気が付いて顔を上げる。
目の前ではドラケンくんが私に背を向けて向かってくる愛美愛主の人を倒しているし、その奥には場地くんや千冬くん、ナホヤくん、ソウヤくんの姿があった。
あと、よく見ると伍番隊のムーチョくんや三途くんもいる。
他にも東京卍會の特攻服を着た人たちと、愛美愛主の特攻服を着た人たちが入り乱れていた。
三ツ谷くんの姿はない。
恐らく、ユメカとパーちんくんの所だろう。
「…。」
マイキーくんに助けを求めて連絡したのに、みんなで来てくれたの？
また涙が溢れそうになって、グイッと目元を拭う。
開きっぱなしだったシャツのボタンを直そうと手を動かす。
先程までの恐怖からなのか、意思とは関係なく手が震えて中々留められない。
「オマエら大丈夫か！」
不意にドラケンくんの声が響いて顔を上げる。
気が付くと地面に東京卍會と愛美愛主の人が何人も倒れ込んでいた。
今、立っているのは東京卍會の人間だけだった。
「こんなん余裕だワ」
ナホヤくんがソウヤくんに肩を貸して歩いてくる。
他のみんなもゾロゾロと集まってきた。
ドカッと音がしてそちらに目をやると、マイキーくんが長内を倒したところだった。
「
ドラケンくんが呟いた。
喧嘩が終わったらしい。
「オレらは弐番隊と参番隊のとこ行く」
そう言って河田兄弟は公園を去っていく。
「A立てるか？」
ドラケンくんが聞いてきて「…うん」と呟いた私は、ジャングルジムに掴まりながら立ち上がる。
倒れた長内を見下ろしたあと、マイキーくんがこちらに歩いてくる。
けれど、その足が途中で止まった。
彼の視線は地面に倒れている杉�發妨�けられている。
何故だか嫌な感じがした。
「マイキーくん…？」
ドラケンくんも何かを感じ取ったのか、「マイキー？」と呼び掛ける。
私はゆっくり彼の元へ歩き出す。
「オマエだけは許さねぇ…」
呟くとマイキーくんが馬乗りになって、杉�發魏イ蟷呂瓩襦�
「マイキーくん！」
杉�發郎能蕕諒�にマイキーくんが倒したから、既に気を失っている。
それ以上はダメ。
彼が遠くに行ってしまう。
瞬時にそう感じて、駆け寄った私は彼を止めるべくその背中に抱きついた。
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月見(プロフ) - まろまゆさん» コメントありがとうございます！面白いと思ってもらえていて、とても嬉しいです。ぜひ、キュンキュンして騒いじゃってください！！更新頑張りますので、宜しければ完結までお付き合い下さい！ (2021年9月29日 12時) (
レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
まろまゆ(プロフ) - 初コメ失礼します！！いつも、更新楽しみにしてますー！めっちゃ面白い上に、マイキーが所々キュンキュンすることしてきて、見てるこっちも騒ぎソウデス…w これからも頑張ってください！！ (2021年9月29日 11時) (レス) @page38 id: 65d35f23ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2021年9月11日 16時
