パーちんくんのお友だち ページ44
あのあと、恥ずかしさに堪えられなかった私は“もう呼ばないからね!!”と宣言した。
「は…?何でだよ!」とマイキーくんは言ってきたけれど、タイミング良く鳴ったチャイムに助けられる形でその会話は終了した。
「パーちんくん!ぺーやんくん!お待たせ!」
部活終わり、ユメカと共に校門を出て直ぐ二人に挨拶をする。
二人は談笑しながら待ってくれていた。
「おう、来たか」
そう言ったパーちんくんは、今日はポチと一緒じゃないみたい。
少し残念だ。
「行くぞ」
パーちんくんの声で歩き出す。
今日はユメカのお兄さんの都合が悪いようで、ぺーちんくんが彼女を送り届けることになっていた。
それと、彼女は気付いていないだろうけれど、遠くからは弐番隊のメンバーも彼女を見守っている。
「ったく、ウチはそんなのいらねーつってんのに、兄貴も三ツ谷も心配症だよなー」
ブツブツ呟くユメカ。
「そんなことないよ。ユメカはお兄さんと一緒に愛美愛主を裏切ったと思われてるんだもん。私よりユメカの方が危ないと思う」
私が言えば、彼女が拳を掲げる。
「そんなの返り討ちにしてやる!」
「威勢だけはいい女だな」
ぺーやんくんが言うとユメカがムッと彼を見た。
「ウチのこと何も知らねぇくせに」
「ンだと!?」
言い合いになりそうな二人を私は「まぁまぁ」と宥める。
暫く同じ道を4人で歩いて、方向が違う私たちは十字路で別れた。
ぺーやんくんにユメカのことをお願いして、私はパーちんくんと二人歩く。
そう言えば、パーちんくんと二人きりになるのは初めてだ…なんて考えていると、「もしかしてパー?」なんて声が聞こえてくる。
振り返ると、可愛らしい女の子と手を繋いだ男の子がキョトンとした視線を私たちに向けていた。
*****
「まさか、パーとこんなトコで会うとはな!」
「そーだな!」
パーちんくんが楽しそうに笑う。
声をかけてきたのは、パーちんくんのお友だちだった。
隣にいる女の子は彼の彼女さんならしい。
「で?この子オマエの彼女?」
「えっ?春樹くん彼女出来たの!?」
声を弾ませて二人が聞いてくる。
「いや、私は…」
「そんなんじゃねーよ」
しどろもどろになっているとパーちんくんがすかさず否定する。
「またまた〜」なんて、お友だちが茶化すと「あっ!」と彼女さんが声をあげた。
「ねぇ!せっかくだから、Wデートしよう!」
その提案に私とパーちんくんは、ぽかんと顔を見合わせた。
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月見(プロフ) - まろまゆさん» コメントありがとうございます!面白いと思ってもらえていて、とても嬉しいです。ぜひ、キュンキュンして騒いじゃってください!!更新頑張りますので、宜しければ完結までお付き合い下さい! (2021年9月29日 12時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
まろまゆ(プロフ) - 初コメ失礼します!!いつも、更新楽しみにしてますー!めっちゃ面白い上に、マイキーが所々キュンキュンすることしてきて、見てるこっちも騒ぎソウデス…w これからも頑張ってください!! (2021年9月29日 11時) (レス) @page38 id: 65d35f23ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2021年9月11日 16時