覚えてない ページ36
「オイオイ！まさかマイキーがお出ましとはな！今日は朝から張ってて、ガッコーに居ねぇのは把握済みだったってのに。何しに来やがった！！」
「オマエがオレの女に手荒なマネしてるって聞いて飛んで来た」
“飛んで来た”
それって私のこと、そこまで心配してくれたってこと？
そう思うとこんな状況なのに、ドクンッと胸が高鳴る。
「オレの女、か…」
“すぎたか”が呟くと、私たちの目の前まで来たマイキーくんが彼を見上げる。
「悪ィけど、コイツは元々オレのモンだ」
後ろから腕を掴んでいた私のことをグイッと抱き寄せて、すぎたかはそう言った。
「「は？」」と私とマイキーくんの声が重なる。
いや、待って？
私、貴方のこと知りませんけど！？
そんな思いで首を捻って彼を見上げる。
「オマエ、オレのこと覚えてねぇだろ」
ニヤリと目の前の男が顔を覗き込んでくる。
「酷ぇな〜。オレがフッてやったってのに、覚えてねぇとはよ」
フッてやった………？
そう言われて思い付くのはただ一人。
東京卍會の集会でエマちゃんにだけ話したことのある、あの人物だ。
「………まさか、“すぎたか”って、…杉�眄菁據�」
「思い出すの遅ぇよ」
「っ…！」
驚いた。
目の前にいる先輩は爽やかスポーツ少年だった頃とは、髪型も目付きも体格も何もかもが違う。
けれど言われてみれば、顔の輪郭や目元が似ていた。
「あーあ、あの時はオマエが勘違いしねぇように、オレが気を利かせてフッてやったってのに。冷てぇ女だな〜」
グイッと私の顎を掴んでくる。
「でも今となっては、あの時はオレが間違ってたと思うぜ。まさかオマエが、無敵のマイキーに気に入られるとは。……さぞかし楽しませてくれんだろ？」
そう言った杉�發貿惷擇�ゾワッとする。
腰に回された手が気持ち悪い。
「テメェ！」
マイキーくんが声を張り上げた。
彼が動き出そうとしたのを素早く感じ取った杉�發�、「おっと！いいのか？」と私を付き出す。
「コイツも巻き込むことになるぞ」
「汚ぇマネしやがって！」
「悪ィけど、聞こえねーな！！」
マイキーくんと杉�發�言い合う。
「………、気持ち悪い…」
気が付くと私はそう呟いていた。
「あ？」と後ろから不機嫌な声がする。
「…勘違いしてるのは先輩ですよ。………フッてやった？ふざけないで下さい。…あなたのこと、一度も好きだと思ったこと、ありませんから」
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月見(プロフ) - まろまゆさん» コメントありがとうございます！面白いと思ってもらえていて、とても嬉しいです。ぜひ、キュンキュンして騒いじゃってください！！更新頑張りますので、宜しければ完結までお付き合い下さい！ (2021年9月29日 12時) (
レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
まろまゆ(プロフ) - 初コメ失礼します！！いつも、更新楽しみにしてますー！めっちゃ面白い上に、マイキーが所々キュンキュンすることしてきて、見てるこっちも騒ぎソウデス…w これからも頑張ってください！！ (2021年9月29日 11時) (レス) @page38 id: 65d35f23ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2021年9月11日 16時
