見られた ページ30
もう無理だと悟って、ぎゅっと目を瞑る。
その時だった。
「ねーちゃん?」
ガチャッとリビングの扉が開く音と共に弟の声。
「あっ!バカ!オマエ行くんじゃねぇ!!」
そして、それを止めようとする千冬くんの声。
驚いて開いた目をそちらに向けると、弟とバッチリ目が合った。
「………ね、ねーちゃん…!?」
「っ、…あぁ………」
終わった………
弟に恥ずかしいところを見られた。
「………。オマエら邪魔すんじゃねーよ」
ムスッとしたマイキーくんが弟と千冬くんを睨み付けると、その後ろから場地くんが姿を表す。
「モタモタしてるマイキーが悪い」
「あ?」
「さっさと済ませて早く来いよ」
そう言って、彼はまたリビングに戻っていく。
「ほら、オマエも行くぞ!」
千冬くんがポカンと口を開けている弟の首根っこを捕まえると、リビングへ引きずっていった。
「…。」
最悪だ。
これでは恥ずかしすぎて、リビングに戻れない。
先程まで弟たちがいたところを見つめていると、頬に柔らかい感触がした。
ちゅっと音を立てて離れたそれに、ビクッとして彼を見る。
「仕方ねぇから、このくらいで勘弁してやるよ」
「え、えっ?ええっ!?」
私、ほっぺにキスされた………!?
はわはわと慌てていると「あれ?物足りなかった?」なんて言い出すマイキーくんが、今度は反対側の頬にキスをする。
「はぅ!」なんて変な声が出て、にっこり笑った彼に漸く解放された私は、力が抜けてずるずるとしゃがみこむ。
顔が、体が熱すぎる。
今の私は、恐らく顔が真っ赤だ。
今日のマイキーくんは凄く積極的だ。
すぐ抱きついてくるし!
ワガママだし!
ほっぺにだけど、キスまでされた!!
「ほんと、可愛いヤツ」
「か、可愛くないからっ!」
これ以上、赤い顔を見られたくなくて、俯いて手で顔を覆った。
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月見(プロフ) - まろまゆさん» コメントありがとうございます!面白いと思ってもらえていて、とても嬉しいです。ぜひ、キュンキュンして騒いじゃってください!!更新頑張りますので、宜しければ完結までお付き合い下さい! (2021年9月29日 12時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
まろまゆ(プロフ) - 初コメ失礼します!!いつも、更新楽しみにしてますー!めっちゃ面白い上に、マイキーが所々キュンキュンすることしてきて、見てるこっちも騒ぎソウデス…w これからも頑張ってください!! (2021年9月29日 11時) (レス) @page38 id: 65d35f23ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2021年9月11日 16時