綺麗 ページ9
教室に戻った私はポケーッと、窓の外を眺める。
マイキーくんたちが不良なのは知ってたけれど………
まさか彼が総長で、ドラケンくんが副総長だとは思いもしなかった。
東京卍會か。
名前は聞いたことがある。
でも、どんなものなのか私は具体的に知らない。
私には関係のない世界だと思っていたから。
それなのに、そこの総長さんが隣の席のマイキーくんで、ドラケンくんは副総長ときた。
何か、………思ってたよりヤバい？
しかも私、マイキーくんドラケンくんなんて渾名で呼んじゃってるよ？
いや、呼ばないとマイキーくんが不機嫌になるんだけどね！？
気が付いたらなんか、ヤバいことになってない？
「うぅ、嘘でしょぉぉぉ…」
「何が嘘なの？」
頭を抱えながらうっかり心の声を口にしていたらしい。
後ろから聞こえた声に振り向くと隣の席のマイキーくんがいる。
ご本人の登場にビクッと肩が跳ねた。
「なんか悩み？」
「え！いや、大したことじゃないよ？」
原因はあなたです！マイキーくんっ！！
とは言える筈もなく、はぐらかして答える。
「ふーん？」と興味なさげな返事が返ってきてホッとした。
それでも彼の視線は私へ向いていて、ジッと見てくる。
何この時間………
まるで、今朝と同じ状況じゃん。
けれど、今朝と確実に違うことがある。
それは私の中の彼が“マイキーくん＝不良”から、“マイキーくん＝東京卍會の総長”と言うとんでもない肩書きに変わったことだ。
でも……それでも、昨日はドラケンくんと一緒に私を助けてくれた恩人であり、怖いと思っていた彼も柔らかい笑みを浮かべて笑う男の子だってことを私は知っている。
あぁもう、頭の中がぐちゃぐちゃだ。
「オマエら何見つめ合ってんの？」
マイキーくんの後ろからドラケンくんがやって来た。
「は…！え！？」
み、みみみ見つめ合ってるぅ！？
「いや、そんなこと…！ってか、マイキーくんがジッと見てくるからっ！！」
そうだ。
見つめ合ってた訳じゃない。
断じて違う。
私はただマイキーくんが私を見てくるから、不思議に思って見てただけだ。
「んー？いや、Aって真面目そうに見えて髪染めてんだなーって」
「…はい？」
髪？
あぁ、そう言うこと。
ってか、私一人取り乱して恥ずかしい。
「染めてないよ？」
確かに、たまに言われるけど。
「光に当たると、少し明るく見えるの」
そう告げると「綺麗だな」とマイキーくんが笑った。
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ys 0418052(プロフ) - 月見さん» いや初めてと思えないぐらいすごいですよ！！ (2022年12月29日 22時) (
レス) id: d04e6957d1 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - ys 0418052さん» 読んでいただきありがとうございます！初めて書いた東リベ作品で、そう言ってもらえてとても嬉しいです(*^^*) (2022年12月29日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ys 0418052(プロフ) - マイキーおしがとても好きになりそうだしわたしもとても好きです！！ (2022年12月29日 19時) (レス) id: d04e6957d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2021年8月20日 10時
