タイミング ページ18
「タメなんだから敬語はナシな？」
三ツ谷くんもマイキーくんたちと同様に見かけに依らず優しい人だった。
「うん」
だから初対面だったけれど、言葉に甘えて遠慮なく普通に話すことにした。
「何でタカちゃんが、こんなこと…」
三ツ谷くんの後ろから声がして、その人を見るとジッと私を見下ろしていた。
唇に傷跡がある長身の人だった。
何をしたらそんなところ怪我するんだろうと、想像するだけで何か恐ろしい。
「まぁそう言うな、八戒」
三ツ谷くんが宥めるように答えた。
“タカちゃん”とは三ツ谷くんの事らしい。
「あの、何かごめんなさい…」
とにかく、彼は三ツ谷くんが私の傷を見ることに納得していない様だったので謝る。
けれど返事がないどころか、フィッと顔を逸らされた。
え！無視？
無視ですか！？
「あー、A気にすんな。コイツ女にはいつもこうなんだ」
思っていたことが顔に出ていたのか、ポリッと三ツ谷くんが頭を掻く。
「そ、そうなの？」
それはなんだか、悪いことしちゃった。
どうやら八戒くんは女の子が苦手らしい。
“タカちゃん”とまで呼ぶ程仲が良い三ツ谷くんを私に取られて、余計に私のことが不愉快に違いない。
「…それにしても、愛美愛主の総長相手に言い返すなんて、すげぇ無茶するんだな」
私を見て三ツ谷くんが面白そうに笑う声に恥ずかしくなる。
「あー、えっと、その、…めびなんとかって人たち、よく知らなくて………」
曖昧に笑えば三ツ谷くんが驚いたような顔をしてとエマちゃんと顔を見合わせる。
「A、もしかしてマイキーから何も聞いてないの？」
「え、何を？」
エマちゃんは驚いたようにそう言ったけれど、あの人たちの存在は今日初めて知った。
だから、何のことか分からない。
「………これ、オレの口から言っていいのか分かんねぇけど」
三ツ谷くんは少し躊躇いながらも、そう切り出すと話してくれた。
私がスーパーの近くで不良に絡まれた少し後から、愛美愛主と言うさっきの連中が私を探していたこと。
そして、東京卍會にちょくちょく絡んできていたこと。
「恐らくだけど、愛美愛主の奴らが乗り込んで来たのは、マイキーとドラケンへの鬱憤を晴らすことと、Aのことを聞き出すためだったんじゃねぇかな」
「それで、そこに今日たまたま私が来ちゃった、………と」
「まぁ、そうなるな」
な、何てタイミングの悪さ………！
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ys 0418052(プロフ) - 月見さん» いや初めてと思えないぐらいすごいですよ！！ (2022年12月29日 22時) (
レス) id: d04e6957d1 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - ys 0418052さん» 読んでいただきありがとうございます！初めて書いた東リベ作品で、そう言ってもらえてとても嬉しいです(*^^*) (2022年12月29日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ys 0418052(プロフ) - マイキーおしがとても好きになりそうだしわたしもとても好きです！！ (2022年12月29日 19時) (レス) id: d04e6957d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2021年8月20日 10時
