【名探偵コナン】消えた捜査官3【降谷零】

番外編 Queen ※警察学校編(イニシャル表記追加) ページ41

m「だぁぁぁぁ‼くっそ、また負けたっ‼」

「はい、約束通り明日ジェラート奢ってね。」




hr「懲りずにまたやってるのか、あいつ。」

hg「懲りないねー松田も。健気だねー…」

d「健気？松田が？」

hr「…そこは深く掘り下げないでやれ。」

d「お、おう。」

hg「ってか降谷は？」

hr「ゼロなら教官とこ。」

hg「ふーん…」




hg「おー松田‼お疲れさん‼」

m「…誰だよ、クイーン取れたら高確率で勝てるとか言ったやつ。」

hg「…俺じゃーん‼」

d「まぁでもよ、実際はそれがセオリーってもんなんだろ？」

hg「そうそう‼何かでそう言ってたんだよ‼」

hr「にしても、相変わらずAの戦術はすごいな。
ゼロが勝てないのも頷ける。」

「…照れる。
でも最近降谷もメキメキと力付けてるから、その内負けちゃうかも。」

d「正直俺ァ、チェスのルールってのがイマイチピンとこねぇんだが何かコツがあるのか？」

「うーん…あ、伊達将棋やってたよね？
まず将棋の王将と同じように、チェスの場合はこの、キングが取られたら負け、かな。」

d「これがキングで王将か、おお分かりやすい。」

「あまり身動きが取れないキングに変わって、白盤(ひかり)と黒盤(やみ)を自由自在に動き回れるクイーンをどう使うかが、勝敗を分ける大きな鍵かな？」

hg「なるほどねー、ほら、やっぱりクイーン大事なんじゃん。
単純に実力不足だよ、松田。」

m「萩原、お前ちょっと黙れ。」

hr「キングは当たり前だが…いかに、クイーンを終盤まで取られないかが鍵って事か。」

d「将棋でいうと飛車って事か‼なるほどな‼」

hg「でも松田はそのクイーン取ったのに負けちゃったんでしょ？」

「クイーンが倒れても、キングが居る限り負けてないからね。」

hg「確かに。」

m「…くそっ、今回は勝ったと思ったんだけどな」

hr「松田にクイーンを取られてから、見事な切り返しだったな。」

「チェスはキングを守りながらいかに攻めるか…要は、他が倒れてもキングさえ生き残ればそれだけで勝ちだからね。」




「あ、おかえりー」

d「キングのお帰りだぜ、松田。」

f「綾瀬、教官が呼んでる。」

「なんだろ、行ってくる。」




hr「今度はゼロと松田が対局か。」

hg「何賭けてると思う？」

hr「さぁ」

hg「明日、Aにアイス奢るのはどっちか、だってさ。」

d「ん？じゃぁ松田は降谷に負けりゃー奢らなくて済むじゃねえか‼」

hr「…そういう訳にもいかないんだろうよ。」

113 -第4章- Check→←第1章〜第3章のあらすじ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す