84 -第2章 終- ページ2
降谷は苛立ちを隠さないまま、自身の愛車へと乗り込んだ。
このモヤモヤをどうにかしたくて何も考えずにアクセルを踏み込みたくなったが、警察官としての理性か、足が動く事はなかった。
端末を確認すると迷惑メールが1通。
(最近は、Aの事でしかやり取りしてないな…)
仕事に私情を挟む、しかもそれが1人の女性に関わる事だなんて、情けない事はわかっている。
しかし、何も言わずに付き合ってくれる腹心の部下の存在が、降谷のささくれ立った心を少し解いた。
「ーーーー、俺だ。何かあったか?」
「降谷さん、検挙された詐欺師の一人が、全てではありませんが口を割りました。」
「…っ‼本当か?」
「はい。詐欺師達が口を紡ぐ理由が分かりました。
やはり、彼等は…綾瀬Aの背後にいるある人物を恐れています。」
「名前はわかるか?」
「桂木、とだけしかまだわかっていません。
恐らく、綾瀬Aは桂木から詐欺師達の情報を得ているものと思われます。
綾瀬Aの標的となった詐欺師達の多くは、桂木の元を離れ、桂木の意にそぐわない行動を起こす詐欺師ばかりの様です。」
「…待て。桂木の元を離れた詐欺師達って…どういう事だ。」
「…桂木は、自身が立てた詐欺の
詐欺の第一線には立っていませんが、桂木に目を付けられたら終わりだという認識が詐欺師達の中にはある様です。」
降谷の脳裏に恐ろしい仮説を浮かぶ。
「……まさか」
「…はい。綾瀬Aの父親が被害に遭ったとされる詐欺も、実行犯はまだ特定出来ませんが…恐らく桂木が立てたプランによるものだと思われます。」
「どうだった、白石とのパーティー」
「特に。」
「…そうか。次のネタな、なぁA。」
「……」
「お前、キュラソーって飲めるか?」
ー第2章 終ー
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虎鉄(プロフ) - ぴよこさん» こちらこそいつも読んで下さって本当に感謝です!後に浮かんだ方が主人公らしいかなとは思うんですが、まだ引っ張る?って自問自答してます笑。ラストまでまだまだなのでゆっくり考えます。すれ違った分どうか幸せに…。どうかこれからもよろしくお願いします! (2018年5月18日 0時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこ(プロフ) - 進行速度が遅いだなんてとんでもない!毎日の更新、本当に感謝ですm(__)mサラッと終わっちゃうんですか(; ゚ ロ゚)!?ハッピーエンド好きな私としては、どうか分かち合って欲しい(>_<)でもどんなエンディングにせよ、虎鉄さんに付いていきますので頑張って下さい!! (2018年5月17日 22時) (レス) id: 3760492a40 (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - いぶさん» ご指摘ありがとうございます!一個年上でしたね(u_u)部下=歳下とばかり思い込んでました。ご指摘下さって本当に感謝です^_^!後でこそっと修正します笑。ただ今いそいそと書き上げておりますので、長い小説ですがこれからも読んで頂ければ嬉しいです^_^★ (2018年5月13日 22時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
いぶ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。95のシーンで風見より年上のあの人と私は、というところがありますが、降谷さんは風見より年下だったと思います。もし、あの人が降谷さんでなかったり、この中では変更していたらすみません。これからも頑張ってください。 (2018年5月13日 22時) (レス) id: e657a95109 (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - ぴよこさん» ぴよこ様に見限られてなくて良かったです笑!これからもすれ違うのを先に謝っておきます笑。コメントいつも本当にありがとうございます!たまに見返して書く原動力にさせて貰っております。まだまだ完結まで遠いですがこれからもお付き合い頂けると本当に嬉しいです★ (2018年5月9日 15時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虎鉄 | 作成日時:2018年5月9日 2時