97話【彼の真実】 ページ48
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『………』
″雷電五箇伝″の1件を全て説明すると万葉が調査をする為また翌日の昼に合流することになった麗は一人、天守閣へと帰っていた。
畳を踏みしめながら彼女の元へと逢いに行く。
彼女の部屋の戸を開くと彼女は机に向けていた無表情な顔を上げた。
「お姉様」
『将軍、ごめんけどちょっと影さんに代わって貰っていい？大事な話があるんだ』
「…わかりました」
将軍は一度目を閉じ、開ける時には物腰が柔らかそうな顔つきになった。
「どうしたんですか？お祭りはまだ二日あるのに帰ってくるなんて」
『聞きたいことがあったの』
「聞きたいこと、ですか」
『うん』
麗は影の向かい側に正座すると目を伏せて言った。
『ねぇ、影さん。彼を捨てたのはいつ？』
「……彼？」
『彼には色んな名前があるからなぁ…どう言えば伝わるかな………国崩って言ったら伝わる？』
麗がそう言うと影はあぁ…と言葉をこぼす。
「彼のことですね。ですが麗の言葉には語弊があります。私は彼を捨てたのではなく封印したんです」
『封印？』
「もとより彼は将軍の初期作であり私の神の心を入れるための器でした。しかし、駄目だったんです」
『どうして？それ用の器だったんでしょう？』
「……彼は脆すぎたんです。人間としても器としても」
影の言葉に麗はふと彼のことを思い返す。
よく笑い、よく蔑み、ときたま寂しそうな顔をする彼を。
確かに脆そうであるか…と思いながら影の話を聞き続ける。
「だからこそ力も意識も封印してとある秘境に置いたのです」
『……そっか』
「ですがどうして急に彼のことを？
麗には言っていなかった気がしますが…」
『詳しく説明してなかったんだけど、稲妻から出ていった後ずっとファデュイの監視下にいて…それで知り合ったというか…』
「ファデュイの監視下にいた…？」
影の顔つきが変わろうとすると麗は慌てて今までの経緯を話すが影は″草薙の稲光″を手に取ろうとする。
「氷神に詳しく話を聞いてきます」
『待って、待って影さん！落ち着いて！話の主旨が変わってるから！今の稲妻の方を優先して！！』
『将軍！将軍、代わって！』と麗が叫ぶと掴んでいた影の腕の力が抜ける。
彼女の方を見ると冷たい目つきに戻っていたので恐らく将軍に戻ったのだろう。
『あ、ありがとう将軍……』
「彼女を稲妻から外出させるような発言は慎んでください。お姉様」
『き、気をつけます……』
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空華(プロフ) - Mirukuさん» リクエストありがとうございます！甘雨ちゃん達仙人組は璃月編の方で書かせていただきます。容彩祭の後なので少しリクエストお応えできるまで時間がかかりますが気長にお待ちください！こちらもいつも作品を読んでくださりありがとうございます！ (2022年9月29日 6時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
Miruku(プロフ) - いつも素敵な作品ありがとうございます！リクエストで甘雨ちゃん含む仙人たちと鍾離先生の絡みをぜひ見てみたいです！これからも楽しく見せていただきます！ (2022年9月28日 21時) (レス) @page32 id: 6887e117d0 (このIDを非表示/違反報告)
空華(プロフ) - 白鷹。さん» リクエストありがとうございます！綾人承知しました！いつも読んでくれてありがとうございます！頑張ります！ (2022年9月28日 17時) (レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
白鷹。(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いております！リクエストなのですが綾人と絡ませてほしいです（お茶するとか雑談とか）更新応援しております‼︎ (2022年9月28日 7時) (レス) id: aa069cf9f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年8月24日 18時
