85話【信頼】 ページ36
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麗に突然お礼を言われ綾人は珍しくキョトンとした顔をした。
「それは…どういった類の感謝でしょうか」
『ただの感謝、感謝に類なんてないよ。
…私は、自分が叢雲蓬莱だってみんなに知られるのが怖いから、隠してきた。
みんな知ってしまえば離れてしまうから。
でも、違った。綾人くんや綾華ちゃんは私の正体を知っても離れなかった』
綾人は心の中で否定した。
ただの厚意で麗の正体を隠したわけではない。
そうした方が"麗を扱う為の効率が良かっただけだ"。
『それがただ嬉しくて、ありがとうって言いたかっただけ』
「(…あぁ、この人は)」
綾華と似ている。
純粋無垢で、何事にも懸命で、しかし違っていると言えば彼女の方が汚いものをよく見ているという点だけ。
『だから、ありがとう』
「………いえ、お礼を言われるようなことはしていないので」
綾人は未開封の団子牛乳を開け、一口飲む。
「あなたは私たちのことを信頼してくださってるみたいですね」
『できるだけ稲妻の人たちは信頼したいからね、特に奉行所で頑張ってる人たちとかは』
「あなたがそこまで信頼してくださってるなら私もそれに応えなくては」
『？何か言った？』
「いいえ、なんでも。ささ、麗さんも団子牛乳をどうぞ」
『そうだった！ありがとう綾人くん！』
綾人が団子牛乳を美味しそうに飲む麗を見ているとカラリと襖が開き、綾華がひょっこりと顔を覗かせる。
「綾華」
「お兄様ばかりずるいです。
私も麗さんとお茶したいです」
『綾華ちゃん！おいでおいで！』
「失礼します」
麗は綾華を見るなり顔を輝かせぽんぽんと自身の隣の床を叩く。
綾華はそこに座り茶器に茶を注ぐ。
「せっかくならトーマを呼ぶかい？」
「えぇ、そうしましょう」
『じゃあ私呼びに行くよ。さっき会ったから多分居場所わかるし』
「ご一緒します」
麗と綾華は立ち上がりトーマを探しに行く。
一人残った綾人は微笑を浮かべた。
「(雷電麗…なるほど、将軍様が妹分にしたくなるのもわかる気がします)」
あれは手元に置きたくなりますね、と思いながら3人を待つのであった。
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白鷺。様、リクエストありがとうございました。
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空華(プロフ) - Mirukuさん» リクエストありがとうございます！甘雨ちゃん達仙人組は璃月編の方で書かせていただきます。容彩祭の後なので少しリクエストお応えできるまで時間がかかりますが気長にお待ちください！こちらもいつも作品を読んでくださりありがとうございます！ (2022年9月29日 6時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
Miruku(プロフ) - いつも素敵な作品ありがとうございます！リクエストで甘雨ちゃん含む仙人たちと鍾離先生の絡みをぜひ見てみたいです！これからも楽しく見せていただきます！ (2022年9月28日 21時) (レス) @page32 id: 6887e117d0 (このIDを非表示/違反報告)
空華(プロフ) - 白鷹。さん» リクエストありがとうございます！綾人承知しました！いつも読んでくれてありがとうございます！頑張ります！ (2022年9月28日 17時) (レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
白鷹。(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いております！リクエストなのですが綾人と絡ませてほしいです（お茶するとか雑談とか）更新応援しております‼︎ (2022年9月28日 7時) (レス) id: aa069cf9f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年8月24日 18時
