被検体､デスゲームをする2【狼ゲームanother】 (ページ23)

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72話【ショウマの提案】ページ23

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ウルフ「おい。いつまで話をしている。さっさと次の狼を決めるぞ。それでは、目の前のカードを引け」

ウルフの声にハッと現実に引き戻される。

その拍子にピクッと体が動いた為､リンタロウが気が付き「ごめんね、これじゃあ引けないね」と言いながら下ろしてくれる。

私はリンタロウに「ありがとう」と一言お礼を言うとカードを1枚引く。

私のカードは羊。

…狼じゃなくてよかった…。

メリー「それではみなさん！ご自分のカードは確認できましたね！それでは次も生き残れるように頑張ってください！」

そう言ってメリーはまた消えてしまった。

リツ「はぁ…またやんのかよ…」

リンタロウ「正直…かなり疲れたね…。もうここに来てから二日ぐらいたったかな？」

ミホ「まともに寝れてないし…。さすがに精神的にもくるものがあるわね…」

タクヤ「そうだな…疲れもピークって感じだ…」

皆の顔に疲労がにじみ出る。

まだそんなに経ってないんだ。

しかし､このデスゲーム忍耐力と精神力が高くないといけないと思う。

命の危機に晒されながら生活なんて…できるはずないもんね。普通。

するとショウマがスッと片手をあげる。

ショウマ「な、なぁ…みんな、聞いてくれ…ここから1時間…休憩にしねーか…？」

ミホ「え…？」

ショウマ「一時休戦だよ…ここから1時間の間…狼は羊を殺さない…」

なるほど。

ショウマの提案はとてもいいものだと思う。

ミサキ「だ、だけど…」

ショウマ「この中にいる狼だって、疲弊しているはずだろ…今から誰かを殺すにしても…疲弊したままじゃ難しいはずだ…。だからこれは狼にとっても悪い条件じゃないはずだぜ…」

A「私は…ショウマの案に賛成…」

サトル「いい提案じゃないかな…ちゃんと休まないと…冷静な判断もとれなくなるだろうし…。私も、ショウマくんの意見に賛成だ…」

リンタロウ「そうだね…♪じゃあ、殺し合いは一時中断ってことにしよう♪みんなもそれでいよね、みんなもそれでいいよね？」

ユウト「僕は…別に…それでいいけど…」

ミホ「私も賛成よ…」

ユキナリ「わ、わかった…」

ショウマ「よし…！じゃあ、賛成多数ってことで…。いいな？この中にいる今回の狼さん…！この1時間はみんな休戦だからな…！」

当然ながら返事は返ってこない。

ショウマ「ってまぁ…返事があるはずねーんだけど…とりあえず狼も賛成ってことで…」

ユキナリ「そ、そうだね…」