被検体､デスゲームをする2【狼ゲームanother】 (ページ22)

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71話【ユウヤ】ページ22

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さっきまで人だと勘違いしていたみんなはミホの気づきによりマネキンだと気付く。

するとまたマネキンは喋り始めた。

「あはははは♪僕の名前はユウヤ…みんなに嫌われて、みんなにいらないって言われた子…。だから僕の人生なんてどうでもいいんだ…。あははははは…♪」

その言葉を最後にマネキンはピタリと止まってしまった。

ユキナリ「な、なに今の…」

リツ「なんか、あのロボット…自分のこと『ユウヤ』って言ってなかった…？」

A「……ユウヤ？」
ユウト「ユウヤ…？」

私と同じことを呟いたユウトを見るとユウトはマネキンから目を逸らした。

ミサキ「ユウヤってだれやろか…？」

チエ「この中にユウヤなんて人はいないですよね？」

コウ「ユウヤと聞いて…何か心あたりがあるやつはいるか？」

タクヤ「うーん…よくある名前だしな…」

リンタロウ「僕も、これと言う人はいないかな♪」

チエ「わ、私もいないです…」

ショウマ「俺も知らないな…」

ミサキ「ウチも…」

A「ユウヤ…」

ミサキ「Aちゃん、心当たりある？」

ミサキに問いかけられ､ふるふると首を横には振る。

聞き覚えはあるのだが､誰だったのかさっぱり覚えていない。

リンタロウ「んー、誰もユウヤなんて知らないんだね…。もう少し情報がほしいな♪」

メリー「お取り込みのところをすいませんが、次の狼を決めますよ！」

ぴょこっとメリーは私たちの前に現れた。

…そういえば､メリーはこのゲームの主催者側…何か知っているかもしれない。

ミサキ「そ、そうやったな…。なぁ、メリーちゃん…次の狼を決める前にちょっと質問なんやけど…ユウヤって一体誰なん？本当にいるの？」

メリー「え、えっと…。ユウヤは実在します…。そしてあなたたちはユウヤを知っていますよ」

A「……え？」

実在している人物…？

ユウヤ…実在…いらない子……。

〈＿＿Aさんみたいな妹が欲しかったな〉

謎の声が頭の中に反響した時､ズキンッと頭が痛くなる。

…私､また何かを忘れてる…？