【二十ニ】羞恥心 ページ22
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「ふぅ!これくらいあればいいかな?」
A抱えきれないほどの木の実やきのこ
薪を拾い集めていた。
「んー、問題は持ちきれないってことよね」
そこで、目に入ったのが自身の着物だった。
「もう袖もないし…膝下まで破っても…いっか!」
「そうすれば、風呂敷のように包める!」
そう思い勢いよく着物の裾を破る。
「よし!急ごうっ!」
ーーーーーーーーーー
「Aお姉ちゃんまだかなぁ〜♪」
すると、洞窟の奥から走る足音が聞こえてくる。
「あ!お姉ちゃんだっ!!」
「ん?戻ったのか…ってなななっなんじゃ!その格好はぁぁあぁあ!?!」
「お待たせしました!りんちゃん!邪見様!」
笑顔でAは駆け寄るが邪見はあんぐり
口を開けて固まっている。
「わあ!こんなに一杯!すごい!!
ありがとう!!Aお姉ちゃん!!」
りんはAの身なりを気にすることなく
食べる準備を進める。
「A、貴様には羞恥心というものがないのか!?!?」
「そっそんなはしたない身なりのおなごを見たことがないぞ!!!」
そこには膝丈しかない着物の裾から
すらっとした白い足が出ている。
「すみません、邪見様。この量、私では
持ちきれなかったですし… 」
「それに、とても走りやすいです!!」
にこっと笑いながら言いきる姿を見て
邪見は大きなため息をつくしかできなかった。
ーーーーーーーー
「あ〜お腹いっぱい〜!」
「もぅ食えんわ〜」
「それは良かったです!」
一通り食べ終わった二人は、満足そうに
寝そべっている。
「殺生丸様遅いなぁ〜」
「文句を言うでない!」
確かに遅い…。もう夕刻近くなってきている。
____その時、柔らかい風が頬に触れ
通りすぎていった。振り返るとそこには
殺生丸様が静かにたっていた。
二人は殺生丸を見つけるなり立ち上がり
駆け寄っていく。
「おかえりなさい!殺生丸様!」
「お戻りになられましたか!」
「A。その格好はなんだ。」
「えっ!!」
まさか自分に振られるとも思わず油断し、言葉が詰まる。
(やだ、また失礼な態度をっ)
「これは、食料を運ぶために破り…風呂敷にしました…」
恐る恐る口にすると遠くから「フン」とだけ
返答らしきものが来た。
「行くぞ。」
「えっ!殺生丸様、今から出発するおつもりで?」
「りんは、殺生丸様に着いていくもん♪」
殺生丸は何も言わず、出口へ進んでいく。
「Aお姉ちゃん!行こう!」
そう、りんが言いAの手を引っ張る。
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神田(プロフ) - 面白かったです!!完結となっていましたが更新待ってます! (2022年5月23日 16時) (レス) @page22 id: cf3f4f58f3 (このIDを非表示/違反報告)
くすのき(プロフ) - ハヤさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しいです!!頑張りますね!! (2020年10月27日 5時) (レス) id: b410419c53 (このIDを非表示/違反報告)
ハヤ(プロフ) - 小説見させていただきました!面白いです更新待ってます! (2020年10月12日 16時) (レス) id: b0e8ef1a15 (このIDを非表示/違反報告)
不思議の国の有栖さん(プロフ) - 犬夜叉トーク、ボ−ド内でやりとりしませんか (2020年8月11日 10時) (レス) id: 1031f2154f (このIDを非表示/違反報告)
くすのき(プロフ) - 不思議の国の有栖さんさん» お返事が遅くなってしまいすみません。小説を読んでくださりありがとうございました!有栖さんのページを見させて頂きました。 犬夜叉トークが出来たら楽しそうですね♪ (2020年8月10日 21時) (レス) id: b410419c53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くすのき | 作成日時:2020年5月21日 2時