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「セイリン様!只今出来ました!」
「セイリン様!それは長すぎます!」
「セイリン様!」
………彼女は初代オリヒメ幹部の【チリカ】。優秀な子よ。
仕事を始めたばかりの私を一生懸命に支えてくれた。
いつも笑顔で、優しくて。姉のように慕っていたわ。
__________________それは突然だった
「チリカ。少し来てほしいの。」
「なんでしょう?」
「なんか、糸車の調子が悪いの。こんなこと初めてだから……」
「ええっと……む……むむ…」
糸車に何故か糸をかけられない…早くしないと、糸の質が落ちてしまう…。はやくしないと……
「ど……どう…?直りそう?」
「少し、生命力が弱い……ような…」
「あっ、では針をとってくれる?私の神通力を注ぐわ。気を付けて取ってね。冥界の物だから、下手したら取られるわよ。」
「はい。よっと……」
抜いた瞬間、私の神通力が勢い良く吸い取られる。
満たされたところで、針を戻す。
「ふぅ。これで動くかしら…?」
試しに神通力を込めながら、糸を通し、動かしてみる。
その時だった
勢い良く回りはじめ、針が抜け落ちてしまった。
そして、
「!?糸が……ハッセイリン様退いて!!!」
私の方をめがけて飛んできた。
______ささらない
「!?ぁ"あ"あ"あ"チリカァァァ!?_________ 」
私ではなく
チリカの___________
糸車についている針が、彼女の心ノ臓を………
ツラヌイテイタ
なんで…………
「チリカ…イヤ………イヤよ……逝かないで………?」
「セ…イリン…様…そ、んな顔……なさら…な、い……で……………?」
「私が!チリカの糸を急いで紡ぐから!あと少し頑張って……ッ!?…………離してよ……」
手を掴むチリカ。もう糸が……!彼女の糸が、切れかかっているのに……!!
「ダ…メで…す…秩序が……乱れ……ま……す………」
「でもッ!?」
「貴女様が……過ち…を……犯しては……いけ…ません…!」
「…………チリカ、私…」
「姉様」
現れたのは私の妹で、冥界にいるはずのテンネ。
騒ぎを聞き付けて冥界から来てくれたらしい。
「…大切な幹部の最期は……笑って送りましょう?」
「テンネ………グス((うん。…チリカ」
[ゴメンナサイ]
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作者名:輝夜 | 作成日時:2021年1月11日 17時