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「え?
……僕?」
「他に誰かいる…?」
確かに187人目は地面で伸びてるし
おっしゃる通り僕しかいない
「ど…どうして?」
「綺麗な子の名前は
知っておいて損がないから
それに 変な服着てるけど
あんたも 初等部生なんでしょ?」
へ…変かな?
僕は頷いて 名前を言った
「____僕は"白兎"」
遠くから微かにこちらに向かう帽子屋の足音がする
「おーい 今井さ〜ん?
今井さーん どこ〜?」
声も近づいてきた
「こんな所に居たんだ
…あれ?
君達も一緒だったんだ♡」
僕と187人目をみてそういった
「…って
アリスちゃん伸びてるけど
どうしたの?」
僕と彼女は彼を無視することにした
「ふ 二人とも
つれないなぁ♡」
「別に…
今はどうでもいい」
「そうね」
僕達の興味は187人目にない
「う…うわぁ…
君達 随分 彼女に冷たいね」
そういう彼も僕達の方に釘付けらしい
互いを認識しようとしている僕達に…
「今井さん
そろそろ僕達は行こうか♡」
そんな空気に耐えかねた彼は
彼女の手を引いた
「____君は知ってるんだね」
すれ違い様に彼女の耳元で呟いた
彼女越しに感じた気配
それは僕の探していたモノ
彼女は大きな瞳で僕の方を見た
「君は『公爵夫人』____」
僕達はしばらく見つめあっていた
何も気にせず鼻歌を歌っている彼に
手を引かれ 行ってしまうまで…
「白ウサギさん?
何か楽しいことでもあったの?」
目を覚ました彼女は僕を見上げた
「わかる…?」
"公爵夫人"が"アリス"を知らない訳がないか
「うんっ
だって 笑ってるもん!」
"設定"的に一番近いと言えなくもない
「もうすぐ "アリス"に会えるかもしれない」
____《身代わり》の"公爵夫人"____
「え……?」
君が現れて確信にかわった
「ボクが待つ"アリス"はキミではない」
彼女の叫び声が僕の頭に響く
近くない将来
僕も彼女と同じ叫び声をあげることになるかもしれない
____189人目のアリス
ボクをコロせる唯一の能力者____
自身さえも見えていない僕(の存在)を肯定する人
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作者名:舞華鳥(鳴海・LM・はるか) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/
作成日時:2019年3月15日 0時