《学園アリス》Can you become Alice?《2》 (ページ48)

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「A

もう寝てもたん？」

「…たぶんそうだと思うよ

本当は少し無理をしていたのかもしれない」

帽子屋が僕の髪をかき分けて

僕の目の下のクマを軽く撫でた

「ウチのこと助けてくれたのに…

…苦手なウチのこと

必死に守ろうとしてくれたのに

お礼も言わんまま…」

「え……？

ニガテ…？？」

「一緒に布団で寝ようとしたら

"女の子は苦手"って言って

先生の方へ行ってしまったんや…」

「それは…成り行き上そういうしかなかったんじゃないかな？」

「でも…

突き飛ばした時

驚いたっていうより

凄く苦しそうな顔してた…」

「苦しそうな顔…？」

「うん

…今思えば

心当たりはいくつかある…

やっぱり

ウチのこと嫌いなんかな？」

「そんなことはないと思うよ

彼は君に対して

他の誰相手よりも誠実に接しているからね」

「え…？

ウチに対して……？」

「うん

＿＿＿ね？白ウサギ

本当は起きう゛っ」

僕は彼のお腹を蹴った

「先生？どないしたん？」

「…し～ろ～ウサギ～♡」

ぐに～っと僕の頬を引っ張ってくる

「いたひっいらいよ…っ」

やりすぎたかな？

凄く怒ってるよ

「……は？」

アリスはポカーンとしているし

「はなひへ…はふぅ」

「…ごめんなさいは？」

「ごべんなひゃい」

彼は手を離してくれた

「もう少し手加減してくれてもいいのに…」

「ん？♡ なんかいった？」

僕はそっぽを向いた

「アリス

僕は嫌いな人を助けるほど

優しくないよ」

「え？」

「気になって寝られないから

僕の話題は禁止」

「はーい♡

……ふふっ素直だね

白ウサギは」

「……うるさい」

帽子屋がそっぽ向く僕の肩を軽く叩いた

間に寝ている帽子屋は自分の体が邪魔にならないように避けているので

僕に何かを言おうとしているアリスと目が合った

「＿＿＿＿今日はありがとう A」

「どういたしましてアリス＿＿＿＿」

その後 2人はまだ話していたみたいだけど

僕は睡魔に襲われて

静かに瞳を閉じた