《学園アリス》Can you become Alice?《2》 (ページ25)

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「もういいわよ

やるからにはこのゲーム

勝ってほしいのは私達だって同じだから

次からはしっかりしてよね」

「＿＿＿うんっ！

あそうそう

クラスに棗とかいうえらそーな奴おったやんかー

あいつってなんなん？」

「話飛びすぎ」

公爵夫人と委員長はアリスにツッコミをいれた

「棗君はなんていうか＿＿」

「ここにずっといたいんだったら

棗には関わらない方が得策よ」

うわ～キッパリというね

「へ？」

「私もよく知らないけど

分かってるのはあいつは発火能力者で

大人も持て余すほどのパワーの持ち主ってこと

＿＿そして学園を憎んでる

理由は知らないわ

クラスの馬鹿共が彼奴のアリスの高さをリスペクト

とかいって一緒に反抗的な態度を取ったりしてるのも多いけど

とにかく得たいがしれないわ

あいつとまともに渡りあえるのは

いつもそばにいる

幼馴じみの乃木流架だけ

悪さなんかへでもないような顔で

よくもない噂も多いし

いつだったか

中等部で『人ゴロし』だって噂が流れた事があったわ

ま噂だけどね＿＿＿＿」

…空気が重い

「心配しなくて大丈夫だよ」

僕はアリスに微笑みかけた

「え？」

「君に危害を加えさせない

帽子屋に助けを求められたからね

アリスを守るように＿＿＿＿」

彼も職員室から様子を視てるようだけど…

「ぼ……帽子屋？

帽子屋て誰？

アリスって…確か

…ウチやっけ？」

「そういえば

棗よりも

"得体が知れない"のがいたわね」

公爵夫人がわざとらしくこちらを見る

「…蛍？」

「"偶然"だとしても

その子が"自分から"人に構うのは珍しいのよ

それに棗と並ぶ…それ以上に

良くない噂も多いわ」

「ど…どーいうこと？」

「アリスは僕に興味があるのかい？」

「う…うんまぁ

…っていうかその呼び方やめてくれへん？」

「＿＿＿嫌だよ

僕にとって君は"アリス"だから＿＿＿＿」

「え……ん～…でも…」

「無駄よ蜜柑

今まで1度も

その子がまともに人の名前を呼んでるのを

誰も聞いたことがないわ」

「え…は…えー！？」

そうそう

「じじゃぁ…友達はなんて呼んでるん？」

「たぶんそんなの居ないわよ」

「ほ…蛍さん

そんなキッパリと…

ひヒドい……」