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「はっ!」
…って無効化の癖に心読まれてたら意味無いよね
「…ま
このままだと
確実に入学はムリだな」
アリスは落ち込んでいる
「チャンスはやらなくもないけど
お前が本当にアリスならって話だけどな」
帽子屋の読み通りか…
「棗君!?」
「そこから見える『北の森』
あそこを通って無事に高等部にいって
足跡を残してきたら
素直にお前の実力を認めて
アリスとして受け入れてやる」
「そんな ムチャだよ
あの森はアリスの子だって立ち入りを禁止されてるし…」
と委員長が庇おうとする
「別にムリにとは言わねー
イヤなら大人しく
ここから出ていけばいいだけの話だ」
「なーんだ『北の森』
…アハハッ
流石 棗君だわ〜♡」
「そんな…っ」
「やんのか____」
「____やるっ」
安請け合いだね アリス
「不慣れな新入りってことで
道案内に特別に誰か 連れてかせてやるよ」
「そう 蜜柑…
あの森へ行くの 大変ね
ま でも大した事ないわよ 多分…
あ これ せんべつ」
うわ…公爵夫人冷たいね
「……蛍!」
ガンッ…バタンッ
僕は さも"今 来たよ"という体で
わざと音を立ててドアを閉めた
皆が僕を見た
勿論 誰も 今まで僕が同じ空間にいた事に
気づいてなかったと思う
……影薄くしてたからね?
「あ あんた___
さっきの お人形さ…やなかった
___白ウサギ!」
アリスは僕の方に近寄ってきた
周りの人は僕達を見る
「なぁ 一緒にウチと
何やったっけ…えっと…
"北の森"とかいうとこに
行ってくれへん?
この通り お願いや___!」
両手を合わせて擦り寄ってくる
……変な子
僕達の間をトランプ達が引き裂く
「は!? な 何いってんだよ お前!?」
「白兎さんをあんた呼ばわりとか生意気だぞ!」
「白兎さんが
お前なんかに手を貸すわけねーだろ」
「そうよそうよ!
それに白兎さんは
あんたなんか相手にするわけないわ!」
「え?」
僕はトランプを軽く押し退けた
「____うん いいよ
君の案内役は僕の役目だからね」
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作者名:舞華鳥(鳴海・LM・はるか) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/
作成日時:2019年3月15日 0時