《学園アリス》Can you become Alice?《2》 (ページ1)

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＿８章＿猫とウサギ＿ページ1

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「ううん

違うよ

僕は"危険能力系"なんだってさ＿＿＿」

空気が凍りついた

教室を出ていこうとしていた彼も

一瞬動きを止めた

この空気ムカつくね…

僕は目の前にいる子に命令した

「じゃぁ星階級は？」

《話せ》と

「星階級？う～ん」

その後もしばらく質問攻めにされたが

適当にあしらっておいた

その後183人目をまいて今に至る

「随分お疲れたみたいだね♡」

「…なら放って置いてくれない？」

「どうして？

僕は君の"パートナー"なのに♡」

「…はぁ」

僕は溜息を吐いた

体が彼に持ち上げられる

「降ろして…」

「こーら♡ 暴れないで」

「それなら…っ」

「君の歩幅に合わせてたら日が暮れてしまうでしょ？

僕だってこ～みえて忙しいんだよ」

彼の意見も一理ある

確かに彼と僕とは歩幅も違うし

その上杖をついてる

任務では激しい動きをしないし

暇を持て余してた僕は気にしてなかったけど

改めて不便さを実感した

「昔とは"違う"ね＿＿＿＿」

彼はしみじみと言った

「歳を取れば人は変わる」

彼の目線から

彼の見ているものを眺めた

「君は何か変わったかい？」

「…さぁね

僕のは"止まったまま"だから＿＿＿＿」

今更動き出しても困るよ

だって今動いてしまったら

確実に振り切ってしまう

"女王様"の力がなければ僕は生を終えてしまう

「少なくとも僕と君の間柄は逆転したね」

「…ん？そう？」

「いや～だって～

昔は正直目障りなくらい

君は僕に構ってきたけど

…今は冷たいし♡」

「"白ウサギ"は本来

そーいう性質だからね」

「え？」

「なんでもないよ」

「あそれと～♡」

「ん？」

「さっきから気になってたんだけど」

僕のを指さしてくる

収まりが悪い

「またやられちゃったんだ

今度も手を焼いているんだね♡

てかまだやってたんだアリスゲーム

もう違う遊びに乗り換えたのかと思ってた」

「顔は悪くないんだけど

…100歩譲って

せめて女の子にしてくれないかな」

噂をするとなんとやら

「おい白ウサギ！」

「……っ」

「あ～彼…アリスなんだ～♡」

感情がこもってない声

「おい俺の白ウサギに何してんだよカマ男」

「な…」