検索窓
今日:8 hit、昨日:10 hit、合計:53,315 hit

_9 ページ29

.




ドサッ






身体が悲鳴を上げている






……本部の結界を通り越してしまった






彼女は僕の腕の中で気絶している





これでも男だよ…









"アリス"に触れたことのダメージは



大きかったらしい







肉体的にも 精神的にも






「どうして…



…僕を連れてきたの?」






「私を…反逆者を助けて…



あのまま放っておいたら



あなたもタダじゃすまないんでしょ…?」






「……そうだね」




さらにタダじゃ済まなくなったけど





「どうして…あたしを逃がそうとしたの?」






<"アリス"が最期に君の心配していた>







「_____僕の"大切な友人"のため」







僕が"君"のためにできること……






彼女は言葉を詰まらせている







「____早く 逃げて」




「……でもっ」





「僕なら大丈夫



それに…」






可笑しいね






君が僕の心配をするなんて





君が敵討ちをするなら





本当にコロさないといけないのは"僕"なんだよ






「僕は歩けないから



そう遠くへは行けない




ごめんね___」






___流石に口が裂けても言えないけど







「足…


怪我…してるの?


それに


その火傷…


あたしを庇って…」





僕は微笑み向けた



ダイナは困った顔をしてアリス石を握りしめた





「もう 治らないよ


僕の足」





変なの…


どうして君が泣くの?







「___許せない」







悔しそうにするの?







「"あの人の目論みを潰す"





____僕は君に」






『コロしてもらうべきかな』






口が滑っていってしまった僕の声は



運良く風に消された



木々が音を立て揺れる



乾いた僕の笑顔が彼女の瞳に映る



___あの足音が聞こえる







「今までの全部演技だから




"君を引き止める"ための____」





大声でいってやった



その証拠に僕の巣に引っかかっているでしょ?







「___もう 逃げられないね ダイナ」







怯えているね




当たり前か…



宙にハリツケにされるなんて



僕でさえもたまったものじゃないよ






「___ごめんね」





《眠れ》



そう命令をした



糸を解くと彼女の身体は床に倒れ込む





サッ




「……お前」





双黒のお兄さんが彼女を抱きとめていた






「たしか 君は…




帽子屋とよくお茶会をしている






____"眠りネズミ"さん」





彼は目を見開いている





「…は?」

_10→←_8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
70人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

舞華鳥(マイカチョウ)(プロフ) - あづめ.さん» ありがとうございます!! 今回の作品は1年間練った様なものなので楽しんで頂けると嬉しいです☆ (2019年2月18日 19時) (レス) id: 1fb8c4817e (このIDを非表示/違反報告)
あづめ.(プロフ) - 舞華鳥さんの学園アリス大好きです!今作も楽しく読ませてもらいますヾ(*´ー`*)ノ (2019年2月18日 19時) (レス) id: cefdfa88b8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:舞華鳥(鳴海・LM・はるか) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/  
作成日時:2019年2月16日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。