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ホテルまでの道のりで失速せず角を曲がれば、偶然飛び出してきた人とぶつかってしまう。
『あ、すみません!』
よろめき尻もちを付こうとした私の手を引いたその人は、倒れないようにと引っ張り上げてくれる。
「こちらこそ急いでいたもので、大丈夫ですか!!?」
顔を上げれば、穏やかそうな顔つきのイケメンが至近距離に居て言葉を失う。
線が細いように思われたけれど、私の腰を支える腕は逞しくて男の人だと意識させられた。
そして意識した瞬間に顔を中心として血液が集まるのを感じた。
『あああああのっ、大丈夫なので!』
「A!」
後ろから新一の声が聞こえたので彼と距離を取る。
謝罪と感謝で何度か頭を下げていれば、蘭たちも私を追って走って来てくれたようだ。……ごめん、蘭パパ。
「大丈夫か? 怪我は?」
『新一心配しすぎ。この人が助けてくれたらセーフだったよ!』
「バーロー。それはセーフって言わねーよ」
『痛ッ』
頭を小突かれてしまった。解せない。
しかし、先程助けてくれた人は私たちを見るなり驚いたような嬉しそうな表情を浮かべたのだ。
「貴方は、毛利探偵!」
……ん?
蘭パパって国外でも知名度あるんだ。すご。
驚く私を放って話は進んでいく。どうやら彼はリシという名のようで、犯罪心理学の視点から警察に協力する予備警察官として働ているようだった。
隣に居るのは警部のようで、今回の殺人事件に関して蘭パパに捜査協力を依頼したいらしい。
そんなやり取りに新一が首を突っ込んでなにかこそこそ告げ口している様子を見ていれば、急に蘭パパが協力依頼を受けると言い出した。
『(新一なに言ったんだろ?)』
まあ、探偵バカと蘭に言われている彼のことだし、蘭パパをやる気にさせるなにかを言ったのだろう。
『(殺人事件に首を突っ込むのかー。早くホテル行きたいのに)』
私の心情を見抜いたのだろう蘭から苦笑い混じりで頭を撫ぜられる。
蘭に頭を撫ぜてもらうのは心地よいから好きなんだけど、あやされてる感じが否めないよね。
まあ、蘭だからいいけどさ!
「今から僕の師でもあるレオンさんに会ってもらいます」
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美紀 - 初めましてコナンの映画大好きなので最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月4日 12時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - shoko0619さん» 更新遅くなってしまい申し訳ありません。そういっていただけるとうれしいです^^ 完結に向けて続編をつくりましたので、引き続きそちらで読んでいただければと思います^^ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 冷やし中華さん» 更新遅くなってしまい申し訳ありません。完結できるように書き進めようと思っていますので、またお暇つぶしに程度に来ていただければと思います (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 雨上がりのcrewさん» お返事遅くなりました! ありがとうございます。願望の塊ですが少しでも楽しんでいただければと思います^^ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - 神崎さんの小説読ませていただいてます。もう最高すぎます。キッドとヒロインもうドキドキで見てます。もう更新はされないのですか? (2020年4月20日 13時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎 | 作成日時:2019年4月19日 22時