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「……で? なんでおめーは呆けてんだ?」
 
 蘭へ、そして園子と手を取り合いながら談笑するAの姿を尻目にキッドを見れば、ぼんやりとした様子だ。その姿に珍しいと感じつつ、声を掛ければ、ワザとらしく肩を揺らされた。
 そう言えばキッドって、
 
「そう言えば、おめーってAに下心あるんだっけ?」
「へっ!? あ、いや、別に」
「この間も、その前だってなんだかんだでAのこと助けてたもんな」
 
 本人は無意識だろうが、どこか抜けている彼女は目を離すととんでもないことをしでかす天才だと言えた。そんなあいつに天下の怪盗キッドも手を焼いてるってか。うん、なんか面白いな。
 
「なにニヤニヤしてんだよ名探偵」
「別にぃ?」
「〜〜っ、名探偵には知られたくなかったのに! 絶対にAには言うなよ」
 
 まあ、俺が言った所であいつが動揺するとは思えないけど、普段は高く留まっているキッドを茶化せたのはかなりの収穫と言っていい。
 ジト目で俺を睨む視線に気づかないフリをしていれば、Aが勢いよく此方に振り返った所であった。そのままずんずんと進んでくるのに反して、キッドの背筋が伸びるのだ。
 しかし彼女はキッドの傍を通り過ぎ、スーツケースの上に座る俺へと視線を合わせるのだ。
 
 久しぶりに近い距離で彼女を見れば改めてその容姿端麗な姿に息を飲む。
 日本人離れした容姿だということを本人は嫌っていたが、シンガポールの強い陽射し下ではふんわりとしたブロンドの髪は本来よりも艶やかに光り、白い肌が透けているようにみえた。
 光を吸収したようにきらりと輝く瞳だって、洗練された宝石の一種だと言われてしまえば納得出来そうなほどに綺麗の一言に尽きるのだ。
 
 
 
 

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設定タグ:名探偵コナン , 怪盗キッド , 紺青の拳   
作品ジャンル:アニメ
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美紀 - 初めましてコナンの映画大好きなので最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月4日 12時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - shoko0619さん» 更新遅くなってしまい申し訳ありません。そういっていただけるとうれしいです^^ 完結に向けて続編をつくりましたので、引き続きそちらで読んでいただければと思います^^ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 冷やし中華さん» 更新遅くなってしまい申し訳ありません。完結できるように書き進めようと思っていますので、またお暇つぶしに程度に来ていただければと思います (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 雨上がりのcrewさん» お返事遅くなりました! ありがとうございます。願望の塊ですが少しでも楽しんでいただければと思います^^ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - 神崎さんの小説読ませていただいてます。もう最高すぎます。キッドとヒロインもうドキドキで見てます。もう更新はされないのですか? (2020年4月20日 13時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神崎 | 作成日時:2019年4月19日 22時

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