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蘭と約束していたショーとは、私たちが宿泊しているマリーナベイサンズで毎晩行われている“SPECTRA”のことだった。
水に光やオーケストラを織り交ぜた此処でしか見れないと言われるショーは国内外でも有名で、どうしても見たかったのだ。
穴場でもあるのだろうか。先ほどまでの警戒を忘れて小首を傾げた私を見てか、レオンさんは小さく微笑むのだ。
『えっと、残念ですが先約がありまして』
私との仲を取り持って自身の警備システムをウチへ売り込もうとしているのだろうか。或いは別の意図があるのかもしれないけど、これ以上彼と関わる気はなかった。
立ち去りたい意思を伝えるために半歩後ろへ下がった時だった。私が意図的に開けた距離を大股に詰めた彼が私の耳元へ唇を寄せるのだった。
「貴女もきっと気に入ると思いますよ。“新しいシンガポール”を」
『はあ、』
詰めた距離を離して彼は再度微笑んだ。
その笑みが何かを含んでいるようで、私は世間の目を忘れて普段通りに返事をしてしまうのだった。
『うーん』
レオンさんの発言が頭から離れない。
“新しいシンガポール”とは一体どういうことなのだろうか。
腑に落ちない点を抱えつつ会場を出ようと廊下を歩く。角を曲がろうとした時に向かい側から此方へ駆けてくる足音が聞こえるのだ。
『(あ、これって)』
角を曲がる少し前で立ち止まったら、予想通りのリシさんだった。
……うん、流石に３回目はないようにしようと思ったよ。ぶつかるの。
見事にぶつかるというフラグは回避出来たものの、リシさんと出会うフラグは回収してしまったようだ。と、呑気にそんなことを考えていればリシさんは私を見るなり驚いた顔つきをした。
「Aさん！」
『えっ、あ、はい！！？』
リシさんがあまりにも勢いよく私に詰めよるものだから、勢いに任せて声を上げてしまう。しかし、彼は私の動揺に気付いた素振りもなく捲し立てるのだった。
「こんな所に居たんですね！？」
『えっと、私を探してくれていた感じですか……？』
肩を掴まれて近づかれてしまえば後退することも出来ず、ただただ彼の勢いに負けてしまうばかりだ。しかし、彼に探される理由が思いつくはずもなく小首を傾げてしまう。レオンさんのことは頭からすっぽ抜けてしまっていた。
「少しこちらへ」
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美紀 - 初めましてコナンの映画大好きなので最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月4日 12時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - shoko0619さん» 更新遅くなってしまい申し訳ありません。そういっていただけるとうれしいです^^ 完結に向けて続編をつくりましたので、引き続きそちらで読んでいただければと思います^^ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 冷やし中華さん» 更新遅くなってしまい申し訳ありません。完結できるように書き進めようと思っていますので、またお暇つぶしに程度に来ていただければと思います (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 雨上がりのcrewさん» お返事遅くなりました！ ありがとうございます。願望の塊ですが少しでも楽しんでいただければと思います^^ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - 神崎さんの小説読ませていただいてます。もう最高すぎます。キッドとヒロインもうドキドキで見てます。もう更新はされないのですか？ (2020年4月20日 13時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 | 作成日時：2019年4月19日 22時
