華麗なる奇術師たち 3【怪盗キッド】

133:今回の目的は ページ37

「悪いけど、材料こんな感じで集めて
もらえないか？」

「承知しました」
それだけいうといそいそと部屋から出ていく


「やっぱりAも家にいればいいじゃないのか？」



「…はぁ？」
(なにいってるんだこの人は！)

「普通に考えてヤバイでしょ私が此処にいたら
何で此処にいるんだって話だし

大体学校休んでるし、
そうじゃなくてもいい気はしないでしょう？」
思わず早口になってしまう


「そりゃ流石に俺の部屋に居たらそうかも知れねーけどよ

わざわざ寺井ちゃんについて行かなくてもいいじゃないか？」
彼はどうやらなにか気に入らないみたいだ

「万が一鉢合わせちゃったら
最悪じゃない？

大体私は快斗とただのクラスメートで
認識されてるんだから
青子ちゃんに知られたら怒られちゃうよ」

私も必死で言うけれど
彼は青子ちゃんに好意を持たれていることを
未だに分かっていないらしく

「何で怒られるんだよ」
俺の家なんだから別にいいだろと
なかなか理解してくれない

こりゃいっちゃってもいいかな
とも考えてみたものの、
ダメだと思いとどまる

なんとか、そういうものだ、と
いい無理矢理納得させたのだった


「まぁ今回は売られた喧嘩を買ったまでの話だ、だからちゃっちゃと盗んでちゃっちゃと帰る
でも、Aと名探偵がコンタクトを取れるようにしたいからそこのところを上手く手を回そうと思う

Aは探り探り話していけばいいと思う
そう簡単に話してくれなさそうだけどな」


「だろうね、慎重に話すようにするよ
上手くいけばいいけどな」

とりあえずまたどこかで同じような話が出来ればいいと思う


「でも、気を付けるのはそれだけじゃねーぞ
元々俺がビッグジュエルを狙うのに対して妨害と攻撃をする奴らはいるから

前回もその前も運良く鉢合わせなかったけど
いつそうなるか分からないからな
慎重に越したことはないぜ」


物凄く真剣に私に忠告してくれる

確かに気を付けようと心から思ったのだが、
そこまでいうのは、なにかあったのでは？
とついつい深読みしてしまう
そんな自分も見え隠れしていた

「確かに何が起きるか分からないもんね
とりあえず私はRUIの顔で私服仕様で

彼を話すことと快斗のフォローを目的に
出来ればばいいなと思ってるよ

人知れずカードを投げるとか
物を飛ばすとかは人並みより少し出来るよ」

「いや、それに関しては人並み以上出来るだろ笑笑
カードとか投げてくれるとありがたい」

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