華麗なる奇術師たち 2【怪盗キッド】

59:勉強会 ページ10

A side



それから私が勉強してる部屋ではないところ、
マジックルームに隣接する事務部屋で
黒羽君にマジックではなく、
今日の授業の内容とかを教えてもらっていた



(やっぱりけじめはつけて勉強は勉強部屋でやらないとなんて思ってたけど…


なんかどっちかというと雑談してる気分
ぁ、ちゃんと教えてくれてるし聞いてるよ？
真剣にやってるんだけど…


なんだろう、……楽しい
こんなに楽しく勉強したことない
まぁ、勉強中だから口には出して言わないけど


生物、先生が難しい単元だって言ったところ
丁寧に教えてくれたから、
練習問題解いてみようと思ったんだけど……)




「……あの……さぁ」


私は問題をみながら言う



「ん？」


「……なんだかそんなにみられるとやりにくいんだけど？苦笑」



「ぇ、…

…ぁ、わりぃ」

黒羽君がパッと視線を反らした


(そう、さっきから凄いみられてるなぁって思ってたんだよね……)


「……あーいやあの……

緊張するからさ、ね？」


「……おぅ…悪かったなあ」


何でそんなにみるの？ってききたくなったけど



「あー…
…教えるの必死になってくれてるんだね…？」


「ぇ？ああ」


「ごめん、ありがとう
…勘違いしてたみたい」

ただの私の自意識過剰みたいな気がして
恥ずかしくなった


「で、これでいいかなぁ？」


「おぅ…

いいんじゃねーか？」



「よしっ、
うーんなんとかかな…」


「そんなこったねーだろ笑笑」


「そうでもないよ？
予習とか復習とかやってる暇ないから
いつもヒヤヒヤ」



「まぁ、学校とは雰囲気また違うもんな」


「あはは、分かる？」


「あったりめーだ笑
Aって学校だと一切笑わねーし
他の人寄せ付けねぇし
クラスでは高嶺の花だって言われてたぜ」

「はあ？高嶺の花？なんでそうなる
どちらかというと紅子ちゃんの方がそうでしょ？」

「紅子か…まあそうとも言えるけど
あいつはまず系統が違うだろ？
それにあいつはなんだかんだ男にモテたいって感じだから
適度にお菓子バラまくし」

「はあ…あの子黙っていれば美人でいいのに
いきなり高笑いとかするから
相当プライド高そうだなあと」

「まーな、血筋が大事で泣くのは禁止らしいぜ」

「ほへ〜さすが魔女
あの子を見る男子の目…みんなハートだし
なんていうかさ、さすがに驚いたよね
もろ操られてるかのような人数だし」

「へ、知ってたのか？」

「まあ魔女の癖で呪文とかいうのが聞こえたわけ
あとは、」

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