華麗なる奇術師たち 2【怪盗キッド】

57:マジックルームの約束 ページ8

「で、さっきの喋るって……何が？」

「あー備え付けのレコードだよ、
初めはびっくりしたけど
今はホントにそこにいるみたいなんだよな…親父が
不思議なことにその時聞きたいようなアドバイスをしてくれるんだよ」



「いいね、そういうの…
お父さん、黒羽君思いだったんだね…」

「まぁ…な……

でも、こうもとれるだろ？

いつ危ない目に会うかわかんないから、もしものためにあんなの作ったって…
一応寺井ちゃんからは実は事故じゃないって聞いたからさ
その時は身の危険も察知してたかもしれない」


「………なんか似てるね
わたしの兄と」


「あぁ…」


なんかしんみりしてしまった



ふとAをみると、神田さんを盗み見、反応をみてた


(そうか、Aも 俺が寺井ちゃんが今お袋に何か頼まれているのかもと考えているのと同じで
何か秘密を神田さんが握ってるかもしれないと考えてるんだな…)




「つきました、では御ゆっくり」
神田さんはそう俺に言うとさっさと帰ってしまった

Aの視線を察したのかもしれない



「おー……いっぱいあるなぁ」
色々な道具が並べてある


あるアニメの青い猫のポケットからいかにも出てきそうなものまである



「まぁね、RUIのショーのとかもあるし…

ってかそこまでジロジロみないでよ
一応君の前でもちゃんとしたマジシャンでありたいし」



「あー苦笑、わりぃ 来ないだのは分かったぜ」


「ったくずるいなあ、それなら今度君専用の特別部屋、案内してもらうよ？」



「え？」
(特別部屋？)


「……あー
嘘、ウソ(苦笑…

お父さんからの遺言部屋だもんね、
そういうの人にみせたくないよな
…分かってる」


そう言われてやっと理解した
(さっき話してたマジックルームのことか

そうだなぁ…
誰かをあの部屋に入れるとか
考えたことなかったからな…)


「黒羽君？」


「いや、そういうの考えたことなかったから
大体みられたら正体バレるし、

まず正体知ってる人そんなにいないからな」



「なるほどね笑」


「だから考えてた…
まぁその…近いうちにまた家に来いよ
その時みればいいんじゃねーか？」


「ぇ、……いいの？
人にみせても」


「それはお互い様だろ？」




そういって俺は机のトランプを手にとって触った




(結構いい質の使ってるよなトランプとかも

親父が大事にしてたものもいくつかあるけど
いい勝負だよな、これも)




「……あー！！！

そういえばさ」
Aがいきなり大声あげる

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