華麗なる奇術師たち 2【怪盗キッド】

94:メール ページ45

「で、何だよ？笑笑」



「え？……えと……ん？…」
(なんとなく必死で呼んでたけど
私ってなにが聞きたかったんだっけ？)


「笑笑

呼んどいてなんもないのかぁ？


ったくおもしれぇやつ」



「なっ、そんなことないよ、ちがうし
と言うかおもしれぇって…苦笑」

(完全に遊ばれてるし……)

よくよく見たら必死に笑いこらえていた
私は拍子抜けていたら、間抜け面がさらに笑いを誘ったらしい
彼はしばらく笑っていた

お陰でさっきと雰囲気が変わった
いつものように戻ったみたいだ

(私ったら空気感戻したかったばっかりに
先なに話したいか考えてなかったなんて…)

呼び捨てで呼ぶことの抵抗も少し時間が経てば消えるといいなと思った



「あ、それでさ、ここの部分なんだけど
今日のやつな？」

「うん、ありがと
何度も悪いね」

「いやさぁ、昨日に引き続き、数学のせんせーが、テストの範囲を増やそうかとかいって、めんどくせーって思っちまったんだよね」

「あー、テキトーに教えてるから、他の教師より進むスピード早いだけなのに、範囲増やそうと企んでるやつね」

「自分の受け持ちクラスの平均点低いのはどうしてか考えてみないもんかねー」

「男の子達バカにして前に物まね流行ってなかった？」

「いや今もしてるって
あの人特徴的過ぎるから仕方ないよ」

「前髪命だもんね」

「暇すぎて皆で前髪整えた回数計ってたら
8秒に一回のペースで触ってた」

「なにそれ笑笑
聞く気ないじゃん」

「皆してガン見してたから、あれ、せんせー勘違いしてただろうなぁ」

「やけに皆起きてるなぁって？笑」

「そうそう、食い入るように見てたもんな笑」

「……ってか相変わらず板書多いな」

「もう覚えるしかねーよなぁ」

「うわー…覚えること多すぎー
ちょっと頭の中整理するわ」





Kaito side



Aは相変わらずよそよそしく
俺のことを呼んだ
今はいつもの仲に戻れた気がする

(まぁ俺のわがままからはじまったから、
俺のせいなんだけどなー)

彼女がほっとした顔をしていたのをみて、少しばつが悪く感じていた


Aが真剣に解いてる間に
ふとAのパソコンをみて思い出した



……


『ハァイ快斗、久しぶりぃっ！
元気にしてたぁ〜？

聞いたわよ、今最近売れっ子のマジシャンと
仲良くなったんですってぇ〜？
早く紹介しなさいよぉ〜


もう、母さんは何でも知ってるのよぉ？
さっさと報告すること？いーい？』

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