華麗なる奇術師たち 2【怪盗キッド】

73:考え込むクセ ページ24

「A……」

「ん？」

「これも嫌か？」


「ぇ？、いやあの……
そんなことない
むしろ心配してくれてありがとう」

「……」
なんかわからないけど
彼は納得がいってないみたいで

「ん？他のこと？
な、なんだったかな…？」

「……眉間にしわ」


「し、しわ！！？」
慌てて眉間を押さえる


「無意識だったのか？

ってかそんなに、


……そんなに嫌だったのか？」



「ぇ？いや、あのそうじゃなくてね、」


(そうか、気にさせてたのかな
考え事すると考え込んじゃうのいい加減止めなきゃ)



「あのね？その…

私、邪魔だったかな？

って……考えてたんだ
今更なんだけど、いっぱい気を使わせちゃって
ごめんなさい」




Kaito side


「！…」


なにか考え込んでるなーって思ってたら
急に邪魔かと言われて虚につかれる


「…って、今更だなぁ笑笑」


「…ぇ

実はずっと前からそう思って、た？……」



(ん？かなり落ち込み気味なんだけど

何で？)


「いいや？

そんなことねーって

ちょっ……まてよ、
何かあったのか？」


「……何もないよ、そう思っただけ」


(おおおお、そうなのか？
やっぱり分からないなぁ

あーさっきのキツく言ったように聞こえたかな

そんなつもりないけど、そうきこえたのかもな)

どうやら弱気になっているようだ

「そんなことないから気にすんなって

大体、もしホントに邪魔ならちゃんといえるし
もうそんなことも言えない間柄じゃねーだろ？」


そう言ったときやっと順番が回ってきた


「順番まわってきたぞ、いこうか」


「……うん、そうだね


……ありがと、黒羽君」


「おう」

Aはさっきまでより少し元気がでたみたいだ



俺は警備のおっさんたちの誘導が手こずって遅くなったようにみえたので
そのせいでAが疲れてしまったと少しイライラした
どうやらまた警備人数で揉めたらしい


なかに入ると外より暖かいが人混みが凄かった


「…こんなに人が居て、警備も何もないんじゃない？」

Aが尋ねてくる


「まぁ予告時間になったら追い出されるかもな」


「皆さん、凄いキッド熱だから追い出すのも無理だと思うんだけど？」

「あぁ、俺もそう思う苦笑
…まぁ此方からすれば好都合さ
多少は制限があるみたいだけど…

タイミング丁度良かったかもな」


少し後ろをみると警備のストップがあって
中に入れなかった人達がいたようだった

後ろから並んでた人達の不満の声が聞こえる

74:繋がってる手→←72:混乱状態

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す