華麗なる奇術師たち 1【怪盗キッド】

1:Magician　RUI ページ1

…

割れんばかりの拍手がホールいっぱいに鳴り響く







"〜For YOU〜 Majical Show from RUI"
RUIからのマジックをあなたに… とかかげた、ポスターが
今注目を浴びている


話題を集めているその人こそ、
みるものすべてをまるで魔法のように魅了するマジシャン、RUI



どこかの有名な財閥が言っていた
…他のマジックより、心を動かし何か訴えかけるものがある…と


この感想に本人は苦笑したらしい
そんな大それてない、褒めすぎだと

だが続々とファンは増えてきた


やはり幸運か不運かお偉いさんたち、
特に若い女性を娘孫に持つようなおじさん達に受けがいいらしい


人気理由のひとつは
女性ファンがかなり多いからだ
彼らが、RUIに会ってきた、または話したなんて言った日には…
ここから先、彼女らが興奮するのは、言うまでもない
とりあえず、今度は自分のために彼を呼んでほしい、そう頼むだろう



RUIは丁重な態度と華麗な振る舞いで
その人は飾らない美形だと人気が絶えない

マジシャンって少なからず飾りをつけたがる気がしないでもないが……
少し他の有名人と雰囲気が変わっているからそうみえるらしい
年齢は明かしてないが、世間に知れ渡るには若すぎると批判する人も出そうだ
しかし、多くの女性を心を捕まえたその人は、
老若男女かかわらず礼儀正しく誰よりも大人びて見えるため
誰からも支持される絶大的な人気に溢れていた



「…さぁ皆様、お別れの時間でございます。
皆様、素敵な夢をありがとうございます。
私たち、マジシャンには皆様の歓声と笑顔が何よりの支えですから」



色んな声がかかる
歓声、その人を呼ぶ声、泣き声はお別れが惜しいのだろうか



「それでは皆様、良いお目覚めを…」


こうして幕を閉じるのだ

……



「はぁーー
やっと終わったよ」



楽屋で一息つく人がいた
まあ言うまでもない


「RUI様まだですよ、記者会見が待ってます」
と付き人が言った

(なんで仕事しただけで記者会見なんだ？苦笑)

そこに座る人は
こりゃいつ解放されるのやらと困り顔をすると
ここから抜け出したそうに窓を眺めた



その方の本名は大彌 A という…



…………………………………………………………………………


「ねぇ、昨日のテレビみた？」


「あぁ、RUI様のSHOWTIMESでしょー」

「そうそう、相変わらずカッコいいよねえ♪
…あっあれ、記者会見のやつじゃない？」


街中のスクリーンに大きく映し出されたあの人がいた

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