華麗なる奇術師たち 1【怪盗キッド】 (ページ13)

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「さぁどうしましょうか…」
と4つの指に火を着け終えたが、親指に火を灯さなかったら

「親指になんかあるんじゃねえか？
だからやれないんだよ」
なんて聞こえてきた
さっきの食いしん坊君だ

少し私のやる気にも炎が灯った
(言ってくれるねえ笑笑)

たまには君みたいな人、いいかもしれない

「お？…僕、親指を御要望？
…いいよ笑笑
君の服の色は…緑」

パチン……おもいっきり鳴らす
炎がゆらゆら揺らめいた

私の親指には緑色の炎が上がる
歓声が上がった…
(わ、テンション上がったかも)

手を握りしめる
勿論手には緑のコイン

「すげぇ…」食いしん坊君が声を漏らす

「あー、君まだまだこれからだよ？…えっとさぁ
そうだなぁ…
緑のもの…動物とかなんか思い付くものない？」

「ぇ？…ワニか？」

「…ワニね？OK、」

緑のコインを客に見せ、机に置く
白い紙コップで隠して指を鳴らす
紙コップを開けると

「ワニだ!!!」
そう、ガラス性のワニのものすごく小さな置物

「可愛い！」彼の隣の女の子がいう

ワニを軍手をはめていない左手持つと
食いしん坊君の所までそれを渡しにいった
「ありがとう、君みたいお客様も悪くないね笑」

そういってワニをプレゼントした
周りの子が羨ましげに見てる中、彼は得意気だった
私も久しぶり楽しめた

「さて…コインが残ってますね…
もう少しコイン欲しいかな
今は10枚…後15枚欲しい」
そういって一際大きな炎を灯す

高く手を上げてみせてから濡れた白い布で火を消す
流石に握りしめただけでは消える自信がない

そして開いた手には15枚…過不足なく握られていた
「このコイン…何色にしましょうか…」
グルリと視線を巡らす

(あれは…青子ちゃん…)
青いパスカルカラーのドレスを着ている

(きーまり！笑笑)
彼女と目が合ったのでニコッと微笑む

(///)

「決めました笑、今目が合ったので青にします」
そういうと蝋燭の火を手で隠して
一瞬で青に
箱にコインを入れてしまい、加熱する

開いたときには綺麗な青になり、
それを握って横から左手でたたくと同時に煙を出す

それがひいたときには、綺麗な青いバラを出した

「これを貴女に……」

青子ちゃんに青いバラのコサージュを差し上げる
「良かったら、使ってくださいね？」(ニコッ

最高級の営業スマイルという名のポーカーフェイス

(大袈裟にやらないと誰かにバレちゃいそう…
実はこの子知ってますってことを…)
青子ちゃんが真っ赤だったことは言うまでもない