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第1話  ページ3

「チカゲさん!」

待ち合わせの場所で彼女を見つけ声をかける。
すらっとした体型と女優さんのような顔立ち、そんじょそこらの人とは少しオーラが違う。
彼女は私を見るとにっこり微笑んだ。

「久しぶりね。あ、日本語で大丈夫?」
「No problem! 勉強しましたもん! それより、こちらからお願いしてあれなんですけど、こんなの本当にいいんですか?」

「いーのいーの! あの子には何も言ってないけど、きっと大丈夫よ!」
「なんと言うか本当にありがとうございます」
「じゃあ車に乗って行きましょ。きっと快斗、びっくりするだろうなー」
「はい、お願いします!」

私は営業用の笑顔で頷き、彼女の車に乗せてもらった。

 * *

「そうそうAちゃん、『怪盗キッド』って知ってる?」

道中、赤信号に引っかかり、千影さんは助手席に座る私に覗き込むようにして聞いてきた。

「知ってますよ、世間を騒がす泥棒ですよね、今日もなんか盗むって――」
「その『キッド』なんだけど」

千影さんは私の言葉を遮ったかと思えば言葉を濁した。
信号が青になったのでとりあえず車を発進させたが、まだその言葉の先は言わない。
じゃあ私が言ってしまおう。

「知ってますよ。『怪盗キッド』って千影さんの息子さん――快斗さんですよね?」
「えっ……?」

当然の反応だ。眉を顰め、瞬きの回数が増えている。
少し意地悪な表情で私は続ける。

「正確には千影さんの夫、黒羽盗一さんが初代怪盗キッドで、でも今は黒羽快斗さんがキッドなんですよね」
「知ってたのね、Aちゃんならなんか知ってそうな気はしていたわ。きっと、私が昔」
「怪盗淑女ってことも知ってますよ」

今度は私が会話を遮る。
なんでも知ってるのかしら、と千影さんは茶化す。

突如、千影さんの携帯が鳴った。
運転中だが彼女はその電話を取った。いーけないんだ。

「失礼――もしもし快斗?」

『母さん!? おせーんだけど!? 俺ぁ今日予告してっからジイちゃんとこにもいかなきゃなんねーんだし、大事な用ってなんだよ?』

とてもうるさい声だった。

「切るわね」

千影さんはすぐ電話を切った。
切る間際『ちょ、おい!』みたいな声が聞こえたが聞こえなかったことにしよう。

「いいんですか? 電話、切っちゃって」
「いいのよ。もう着くし」
「あらほんとだ」

中森と書かれた表札の隣の家、『黒羽』家。


私――琥珀Aは今日からこの黒羽家に居候させてもらうのだ。

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設定タグ:黒羽快斗 , 名探偵コナン , 怪盗キッド   
作品ジャンル:アニメ
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ふ。 - ?「私はこの人を信用しているし信頼しています」でも尊敬はしていません!」 (4月14日 21時) (レス) id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜さん» お気遣い心から感謝申し上げます! 桜さんも健康にはくれぐれもご留意ください。 (2018年3月7日 1時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いえいえ!私の方こそ指摘したくせに間違えていたらどうしようかとヒヤヒヤしておりました(`・ω・´ )。最近日によって気温の寒暖差が大きいのでお体にお気を付けて下さいね。 (2018年3月6日 22時) (レス) id: ee608e2089 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます。返信遅くなって申し訳ありません。おっしゃる通りです、3年近くずっと気が付きませんでした……。ご指摘ありがとうございます。修正いたします。 (2018年3月6日 22時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 突然すみません。conjurer and ciown の「ciown」がもし「ピエロ」という意味ならば「clown」ではないでしょうか? (2018年3月4日 1時) (レス) id: ee608e2089 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イヲハ | 作者ホームページ:(*/□\*)  
作成日時:2015年7月29日 16時

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