第11話 ページ13
「何故快斗坊っちゃまがキッドだということを見抜けたのですか?」
「んにゃ、女の勘だよん」
おどける私に快斗さんはひきつった顔で「それ答えになってると思うのか?」と問い詰める。
それを寺井さんがまあまあと制す。
「ふつーに、携帯とパソコンとか使って調べた。怖いねぇ情報社会って」
「それも答えになると思ってんのか?」
ぎゅ、とより強く足を握られた。
そろそろ頭血が上ってきそうなのだが、まあそこは空中ブランコとか適当なので鍛えた恩恵だがなんだかしらないけど、まだ大丈夫そう。
「ふつーっても、ハッキングとかいろんなところに侵入したりしたんだけどね。なんだっけ『シロウマ・タン』って人のとこのデータが一番役だったかな。DNA鑑定の結果とか出てたし、そこで確定したね」
「シロウマ? 誰だそれ」
首を傾げる快斗さんに、寺井さんが耳打ちする。
「白馬坊ちゃまのことじゃないでしょうか?」
「あれハクバって読むのね〜シロウマかと思った」
ハハハと私は乾いた笑い。
対照に快斗さんの顔はより一層気にしくなる。
「ハハハ、じゃなくて。じゃ次の質問だ。なんで俺の母さんと顔見知りなんだ?」
「だから従妹って……いたっ! 痛い痛い!! キブキブ!」
はぐらかした瞬間、すぐ握る力を強くするなんて。
「冗談もうやめますから、とりあえず吊るし上げるのやめてください」
「わーったよ」
そのまま快斗さんが手を放したので私は顔面から急降下――いってぇ。
「で、どこで母さんと知り合った?」
「私が入ってた、サーカス団のお客さんでね……。うちのサーカスに日本人とか日系人が来るのって珍しかったから話しかけてさ〜。メルアドとか交換してね、あ、これが6年前の話」
「6年前って……おめー何歳なんだよ」
「nineteen.君より年上だね」
「はぁ!? にしては身長低すぎだろ!」
「一個の質問にしか答えたくないね、それは次の質問として〜えっとどこまでいったっけ。あー、そう六年前、六年前」
そこから私はどんどん語りだした。
「で、最近私はそのサーカス団に愛想つかされちゃったみたいでさ。あと一歩で危うくライオンの餌にされるところで命からがら逃げだしてきたんだよね〜。もちろん行くあてもなかったからたまたま電話帳の一番上に登録されていた千影さんに助けを求めて、そしたらおうちに来いっていうからさ、その話に乗せてもらったってわけよ」
「よくわかんねー」
完全にこいつ、大半の説明流したな。説明した時間返せこら。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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ふ。 - ?「私はこの人を信用しているし信頼しています」でも尊敬はしていません!」 (4月14日 21時) (レス) id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜さん» お気遣い心から感謝申し上げます! 桜さんも健康にはくれぐれもご留意ください。 (2018年3月7日 1時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いえいえ!私の方こそ指摘したくせに間違えていたらどうしようかとヒヤヒヤしておりました(`・ω・´ )。最近日によって気温の寒暖差が大きいのでお体にお気を付けて下さいね。 (2018年3月6日 22時) (レス) id: ee608e2089 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます。返信遅くなって申し訳ありません。おっしゃる通りです、3年近くずっと気が付きませんでした……。ご指摘ありがとうございます。修正いたします。 (2018年3月6日 22時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 突然すみません。conjurer and ciown の「ciown」がもし「ピエロ」という意味ならば「clown」ではないでしょうか? (2018年3月4日 1時) (レス) id: ee608e2089 (このIDを非表示/違反報告)
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