第32話 ページ37
ピピピッと聞きなれた目覚まし時計の音で俺は目を覚ます。
昨晩、ジイちゃんに言われたことの意味が分からなくてあまり寝られたかった気がする。
徐に携帯を開くと、メールが一件来ていた。
Aからのメールだ。
『結局昨日は電車がなかなか動かなかったよ。帰ってきたのは日付変わったころかな！ きっと玄関で倒れていると思うから助けてください☆』
――こいつは、Aは嘘ついている。
俺は知ってるんだ。
昨日はどこの電車も止まったり、ダイヤが乱れたりしていないってことを！
Aは昨日電話で『ダイヤが乱れてる』って言ったしこのメールにも『電車がなかなか動かなかった』って書いてある。
でもそんな交通ニュースなんて流れてなかった。
「じゃあAは……。俺に、なんで？」
次々に疑問が浮かび、ブツブツと口に出しながら考える。
もしかしたら――
そこまで考えて俺は一瞬思考を停止する。
「メールの最後、なんて書いてあった？」
慌ててメールをもう一回見る――『玄関で倒れていると思うから』！？
意味が分からないが、ただ事ではないだろう。
「A！」
玄関行くと本当にAが倒れていた。
――寝息を立てて。
「……んだよ! 心配させやがって」
心配して損したが、ホッとした。
ソファで寝かせようかと思ったが、ソファには昨日の荷物を置きっぱなしにしていた。
俺のベッドで寝かせるか。
ひょいっとAを抱きかかえ俺の部屋に連れて行く。
本当はこいつ19歳なのにやっぱりこの姿じゃただのガキだな。
――俺に妹がいたらこんな感じなのかな。
そんなことを考えながらAの頭を撫でた。
「な、んだこれ？」
驚くことに頭を撫でた手にはべっとりと血が付着していた。
少し悪いと思いながらもAの髪をかき分けると後頭部に傷があった。
一か所だけじゃない……？
Aを起こさないように体中を弄った。
首の裏に注射跡、腹部に青い痣、腕や足は赤く腫れ上がっていて熱を帯びている。
「――！」
俺は絶句した。
こんな傷、こんな怪我、いつどこで――!?
「かぁ〜いと！ 遅刻しちゃうよ〜!?」
俺の思考を遮ったのは青子の声だった。
このまま考え込んでも仕方がない。
頭の傷は癒着しかけているみたいだし、俺にできることはなんもない。
とりあえず、救急箱と痛み止め薬をベッドの横において『起きたら連絡しろ』とメールを送信した。
「わりぃ青子今行くから！」
A……どうしたんだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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ふ。 - ？「私はこの人を信用しているし信頼しています」でも尊敬はしていません！」 (4月14日 21時) (
レス) id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜さん» お気遣い心から感謝申し上げます！ 桜さんも健康にはくれぐれもご留意ください。 (2018年3月7日 1時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いえいえ！私の方こそ指摘したくせに間違えていたらどうしようかとヒヤヒヤしておりました(｀・ω・´ )。最近日によって気温の寒暖差が大きいのでお体にお気を付けて下さいね。 (2018年3月6日 22時) (レス) id: ee608e2089 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます。返信遅くなって申し訳ありません。おっしゃる通りです、３年近くずっと気が付きませんでした……。ご指摘ありがとうございます。修正いたします。 (2018年3月6日 22時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 突然すみません。conjurer and ciown の「ciown」がもし「ピエロ」という意味ならば「clown」ではないでしょうか？ (2018年3月4日 1時) (レス) id: ee608e2089 (このIDを非表示/違反報告)
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