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甲斐田「……本当だ。どうしてわかったの？」
正常に働くようになったコンパスを確認しながら甲斐田が問う。
Aが無言で指さした先には無数の苔が生えていた。
「苔です。大抵は岩や木の北側に生えているので。」
一概にそうとは言えませんし、ちょっと賭けではあったんですけどね。と舌を出して見せるAに何故か胸の詰まるような衝動に駆られる。
甲斐田「……勿体ないなあ。」
甲斐田が呟きを漏らした。
「、？何がですか？」
甲斐田の呟きに怪訝そうに問い返した。
甲斐田「Aさんをクビにすることが。僕が上司ならずっと傍にいてほしいもん。」
Aは笑いたいような訳が分からないような不思議な顔で甲斐田の真意を図りかねているように目を合わせた。
「今の上司は甲斐田さんですよ。もしかしてお忘れですか？」
甲斐田「忘れてないよ。僕だったらずっと一緒にいてほしいと思うなってだけ。」
「それは＿＿＿。」
ずっと一緒にいてもいいってことですか？
Aは途中まで出かかった言葉を飲み込んだ。
その時、ブォンブォンとエンジンの音が近付いてきて2人の前に停止した。
運転席から顔を出した運転手は少し混乱した様子で不思議に遭遇した、とでも言わんばかりの顔をしていた。申し訳なさそうに頭を下げられる。
運転手「お客様ですか、いや〜お待たせしましたか。ずっと同じ道を回っててどうしようかと思ってたところで。」
「大丈夫ですよ。2人、最終駅までお願いします。」
Aは平然とした顔で運転手とやり取りをし、甲斐田の手を引いた。
「出発再開ですね、先生。」
にいっと笑って車内へ誘ったAの顔を見て、甲斐田は「Aと一緒に来てよかった」と強く感じたのだった。
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まめこ(プロフ) - 。さん» うわああやってしまった……！ご指摘ありがとうございます！修正いたしました！ (2022年4月27日 0時) (
レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - コメント失礼致します。gnzkの藤の字が籐という字になってます。正しくは藤(ふじ)という草冠のほうです。 (2022年4月25日 0時) (レス) @page39 id: adaaffc441 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - .さん» こちらこそ、ご丁寧な返信ありがとうございます。タイトル1部変更という形で対応させて頂きました。公開状態についても検索エンジン避け済です！お気遣いありがとうございます！ (2022年3月22日 23時) (レス) id: 4d19791088 (このIDを非表示/違反報告)
. - 素敵な作品なので更新楽しみにしております。ご無理なさらず頑張ってください！ (2022年3月22日 20時) (レス) id: 0d760e457b (このIDを非表示/違反報告)
. - 迅速な対応誠に感謝します。ですが『.』では検索避けできていない可能性があるため、伏字(kid等)を使う方が良いです。公開状態も検索エンジン避けにするにをおすすめします。(既にされていたらすみません) (2022年3月22日 20時) (レス) id: 0d760e457b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ | 作成日時：2022年3月6日 5時
