傍観者【血界戦線】 (ページ8)

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第1幕　　6章ページ8

抵抗すると見た警察がクラウスの周りに銃口を向ける。それに怯むクラウスではない。
「そうだ、レオナルド君。一つでけ認識を改め給え。君は卑怯者ではない、何故ならまだ君は諦めずにそこに立って居るからだ。いいか、光に向かって一歩でも進もうとしている限り、人間の魂が真に敗北する事など断じて無い」
大きく腕を振り上げ、技名を囁く。

「―――１１式、旋回式連突(ヴィルベルシュトゥルム)」

血で小型の十字架を作り出して周囲の警察に攻撃する。
「往け！！手始めに世界を救うのだ！！」
　ザップとレオナルド君はランブレッタに乗って、猿を追いかけに行った。
Aは猿が来そうな所を推測して、そこの近くに捨ててあったテレビを拾い、高めのマンションの屋上に移動する。そこでフェムトに通信した。

《死者71って所か。正直寂しい数字だが、なかなか面白い場所で【開いた】ようだし、贅沢は言わんよ。》
『贅沢もなにも、半神が合体すれば失われる命は千万単位じゃない。しかも、あーんなめんどくさい仕掛けをして…』
《おや、A。ライブラとは別行動をしているのかい？珍しい。》
フェムトの言葉に突っ込みをいれるA。
『んー今回は、あんまり干渉しない方がいいと思うんだよね。』
『(それに、私が行かなくてもレオナルド君がいれば十分だと思う。)』
《よく言う。本当は初めから傍観を決め込むつもりだったのだろう？》
『大丈夫大丈夫。私がいなくてもどうにかなるわ。…あっ。』

そんなことを話していると、音速猿がこっちの方にやってきた。少し遅れて、ザップ達もやってくるが、4回目の解放になる。
レオナルド君がザップやチェインに助けられながら、音速猿に近づいた。
『さーて。彼は気づくのか気づかないのか。
『(気づけば世界は救われ、気づかなければ世界は破滅に一歩近づく。)』

　 ―――君はどちらを選択する？―――