傍観者【血界戦線】 (ページ6)

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第1幕　　4章ページ6

霧が晴れ、切り傷となっているそこに座る音速猿が無傷でそこにいた。
「お前か―――！！！」
まさかの展開にクラウスやチェイン、Aは目を見張る。唯一わかっていない音速猿はオドオドするだけ。

「チェイン！！」
「了解」
『(なるほどね。面白い仕掛けをしたようね。これはちょーと造るのに時間がかかるはずだわ)』
「結局お前の持ち込み企画だったな」
「すいませんごめんなさい知らなかったんです本当に！！」
ザップと元ジョニーを他所にチェインはゆっくりと音速猿を捕らえようと手を伸ばす。怖がっている音速猿は後ろに倒れる。瞬間、手を滑らせて落ちた。
「しまった！待て猿ウウウウウ！！」
事務所を飛び降り追い掛けるチェイン。
「…がはッ」
「動くなよ、旦那」
「…もうすぐ…警察が…集まる」
『ええ、面倒な事になる前に移動するわ。仲間への通達も今済ませた』
「…済まない」
クラウスの視線の先には元ジョニー。
「あー…元、ジョニー・ランディス君？」
「レオです。レオナルド・ウィッチ。…すみませんでした、ミスタ・クラウス。そして助けていただいてありがとうございます」
深々と頭を下げるレオ。無事だった救急箱を手にAはクラウスの手当てをする。
「…君は…見えていたね？」
「あ……はい…。猿の方から厚みのない巨大な腕が…」
「何だって？…どういう事だ、旦那！！俺はあの攻撃を目の端で捉えるのに精一杯だったんだぞ」
食いかかるザップをクラウスは掌を出し止める。それにザップは唇を噛み締め引き下がる。
そんな会話をよそに、Aも考え事をしていた。
『(そんなことができるのは、それなりに強い奴かあとは…、)』
「君のその「眼」に関係しているのかね？…さっき言っていた「どうしても知らねばならない事」は」
「…はい…」
レオは思い出話をするように一つ一つ話し出した。

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　字数が足りないので一回終わりまーす。