検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:3,589 hit

06 ページ7

「よっしゃ!!俺様が一位だぜ!!ケセセッ!!」


「いーや、それじゃ甘いわな。」


「あー!スペインの野郎、抜かしやがって!!」


「お前らうるせぇ!!集中できねぇよバカァ!!」


「イギリスも充分うるさいけどね〜」


「なっ…そういうお前も黙ってろ!!」


「おじさん達、喧嘩するなら外に行ってくれないかい?」


「誰がおじさんだバカ!!」


「ふふっ。微笑ましいですね…」


「そうですね…」



彼らがやってるのは、王道のカートレースゲーム。さっきのセリフを聞けば、誰がどんな状況なのか、大まかには把握できるのではないだろうか…


「そうだ。みなさん、喉渇きません?お茶、入れてきますよ?」


ちょうど1レースが終わったところで、Aがスクッと立ち上がり、みんなにそう言う。


「すみません、ありがたいです。」


日本が代表でお礼を言う。他の国々もそれぞれ頷いたり、なんだり…


Aは微笑み、頷いて、キッチンの方へ向かう。もちろん、アメリカに許可をとってからだ。


「……?カナダさん?」


そう、オープンキッチンなのでダイニングルームが見えるのだが、そこには何故か、シロクマとパンケーキを食べているカナダの姿が…


アメリカは一切カナダのことは口にしていなかったので、Aは彼が来ていることを知らなかったのだ。


「やぁ、Aちゃん。君も一緒にパンケーキ、どうだい?」



「え、あ…みなさんと遊ばないのですか?」


とにかくAが気になっていること。何故彼は一緒に遊ばないのだろうか…



Aがそう聞くと、彼は寂しそうな笑顔を浮かべながら言った。



「僕は、みんなに気付かれないんだ。ほら、こんな風に、影が薄いからね…。わかりきったことだし、仕方ないんだ。…。」


確かに、今まで彼と話していたときも、彼はまんなと距離を置いた場所にいた。


「……。仕方ないとか、諦めちゃダメだと思います。」


Aの呟きに、カナダは「えっ…」と顔を上げる。


「ロボットの僕にはよくわかりませんが…なんとなく、そんな感じがします。」


「そうかな…」


「じゃあ、ちょっと、日本さんに聞いた話をしますね。」


それは、Aが自分の存在価値について悩んでいた頃の話…

07→←05



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
14人がお気に入り
設定タグ:ヘタリア , 未来 , イタリア
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

新月の団子(プロフ) - とても面白いです!続きのお話待っています!(о´∀`о) (2018年3月29日 20時) (レス) id: 3d5a1dcf59 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:モノクロアリス x他1人 | 作者ホームページ:  
作成日時:2016年4月5日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。