検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:28,587 hit

学園一のリア充(2) ページ14

「うっ、ひぐっ、うぅぅ……」
教室の隅で響く泣き声。その声の主はまあ、里山なわけなのだが、その隣で里山の頭をなでながら「よしよし」と言っている彼女といえば天宮幻。
天宮は里山の大のお気に入りなのだが、今は里山の慰め役と化した。

「あまみん、どうしよ私…… 月先輩と別れちゃうのかなぁ……」
その言葉を発すると、里山はまたボロボロと涙を流しはじめる。

「大丈夫、大丈夫。だから泣かないで」
必死に慰めるものの、里山の涙は一向に止まる気配がない。

「やだよ、別れたくないよ……」
ぼろぼろ泣きながら天宮の腕にしがみつく。

「波ちゃん、大丈夫だから。多分月先輩もおんなじふうに思ってるはずだよ。今からでも遅くないから。謝っておいで?」
「あまみん……!! ……でも……」
「3秒以内に月先輩の教室行くのと、私に嫌われるのどっちがいい?」
「前者でお願いします」
「よろしい」
*
「……月先輩、いますか……?」
三年生の教室を覗いたのは昼休み。

「おぉ、波ちゃん! ライトに用かな? ちょっと待ってて!」
里山に応えたのは、灰鷹叶。
常備している灰色のマフラーをなびかせ教室の奥へと消えていく。

奥では灰鷹の竹雀を呼ぶ声や、竹雀が灰鷹に対し「ライトじゃねぇ!!」と笑いながらの声がうっすら聞こえる。

その声を聞くたびに里山の心臓の動きは早くなる。
ばくばく、ばくばく。
心臓の音に合わせて深呼吸をしてもなかなか落ち着かない。
落ち着かなすぎて、垂直ジャンプをしようとしたところで教室のドアから愛しい彼、竹雀が現れた。

学園一のリア充(3)→←学園一のリア充



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (58 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
45人がお気に入り
設定タグ:ULOG , 学パロ , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Loneliness@GUMI=天使(プロフ) - パスワードがまだ行き届いてないのですがどこで聞けば分かるのでしょうか? (2015年8月20日 20時) (レス) id: 77521c5779 (このIDを非表示/違反報告)
朝日(プロフ) - しゃっふると*さん» すみません、パスワードが届いてないのですが…… (2015年8月17日 15時) (レス) id: d073be7373 (このIDを非表示/違反報告)
えねるぎー@八重F.無気力団.トワル線兼色(プロフ) - とてもいまさらですが、こみゅ〜のどこで聞けばパスワードが聞けるのでしょうか? (2015年8月16日 20時) (レス) id: fbf97088ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - しゃっふると*さん» パスワード届いています。報告遅れすいませんでした。ありがとうございます。 (2015年8月15日 23時) (レス) id: 7ea442334e (このIDを非表示/違反報告)
いちみる@そーだあいす#なう旅行(プロフ) - これって書く順番とかあるのでしょうか?なかったら書きたいのですが… (2015年8月15日 23時) (レス) id: 4386aeff92 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:らぁ x他1人
作成日時:2015年6月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。