重いの嫌いって言わないで！【歌い手】 (ページ23)

今日:6 hit、昨日:10 hit、合計:349,900 hit

なんてことページ23

てと✓ @rkkk_te

住所特定等の迷惑行為は絶対にお止め下さい。
あまりにも酷いようでしたら此方も法的措置をとります。

｜

@aaa
法的措置っててとちゃん何かあったのかな。

@bbb
ここまで言われないと止めない人やばくない？？前も同じようなことあったのに

@ccc
てとちゃん普段注意しないのに珍しい、、、よっぽどのことがあったっぽいよね

.

『…』

「わ、てとちゃん、ですか？？」

宅配便だと言われ出てみると、玄関の前にはいかにもな量産の子が立っていた。

可愛いメイクをして、痛バをぶら下げて。

ライブに来ていたら思わずファンサしてしまいそうなほど可愛い子だった。

『リスナーさんですよね？』

「は、はいっ！どうしても会いたくて住所特定して来ちゃいました」

語尾にハートがつくような甘い声で話す彼女に、私はいつでも玄関のドアを閉めれるようにして警戒した。

するとリビングの方から「まだあ～？」と声が聞こえてきた。
今私の家にはゲームをしに来た志麻くんがいるのだ。

お願いだから本名呼ばないでね。

「あの、彼氏さんですか…？？」

『彼氏じゃない、志麻くんだよ。ねえ、今なら怒らないから帰って。』

「なんで志麻さんといるんですか？付き合ってるんですか？」

_____好きなんですか？

私はこういう人のプライベートにズカズカ入ってくる感じのが一番苦手だ。
何も知らずにこうやって、

『…っあのさあ、』

「てと、こっちこい」

一回怒鳴りつけてやろうと口を開くと後ろから腕を掴んで引っ張られた。

『し、しまく、』

__ガチャン！

志麻くんは玄関のドアを思いっきり閉めて、鍵もかけた。

『ちょっと志麻くん、』

「ええから。」

男らしい腕に引き寄せられたまま玄関の前にただ立ち尽くす。
志麻くんはドアをジッと見つめて、こっちなんか見向きもしない。

しばらくするとドアが壊れるんじゃないかというほど叩く音が聞こえた。

「てとちゃん！開けて！わたし彼女だよ？開けてよ！」

狂ったように開けて、開けて、と話すリスナーの子はとても怖くてドアから顔を背けてしまった。

志麻くんは舌打ちをした後、ドア越しでも聞こえるぐらいに

「お前てとのタイプちゃうわ！！どんだけ可愛くてもこんなことしてたらブスなんだよバーカ！！」

と叫んだ。何を言うかと思ったら、ただの悪口。

『ちょ、しまくん！』

「てとは俺みたいなんがタイプなんやで覚えとき！！！じゃあなブス！！」

この子、末恐ろしい。

.→