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『…せんらくん、ちゅーしたい…』
「ちゅー?ええよ」
私の言葉を聞いて1度顔を離した彼は、今度は私の頬を手で包む。
ぐいっと少し顔を上に傾けさせられて、センラくんの顔が近づいてきたところでゆっくり目を閉じる。
『ん、ん………ぅ、』
「…かわい、………A……おれのA」
深い口付けで息が荒くなった彼はかっこよくて、寝ぼけてるなんてとても思えなかった。
酸欠気味になってセンラくんの腕を軽く叩くと、静かに口と口が離される。
「なんか俺、すっごい頭悪くなっとる、いま」
へらりと冗談ぽく笑った彼はそう言って私をまた抱きしめた。
お互い体が温かくて、目を瞑ったら眠れてしまいそうだ。
「…Aねむい?」
『ちょっと、だけ』
「じゃあベッドいこか、風邪ひくからな」
さっき私が言ったことをそっくりそのまま返してきたセンラくんは、私の腕を引いて寝室まで連れて言ってくれた。
ベッドに寝転がると彼も布団に入って、そのまままた私を抱きしめる。
「はーー………Aは俺のことその気にさせてから寝るのほんまずるいよなあ」
『だって、最初仕掛けてきたのはセンラくんだし』
「でもちゅーしてって言ったのはA!!」
『うん、ごめんね』
にへ、と笑うとセンラくんは「かわいいから許す!!!!!!!!!!!!くそ!!!!!!!!」とだけ大声で言って私を抱きしめて寝てしまった。忙しい人だ。かわいいけど。
私も彼の寝息に釣られるように目蓋を落として、彼に少しだけ身を寄せた。
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いろみず(プロフ) - ぐわぁぁぁ(尊死) (2021年6月27日 19時) (レス) id: be92b83ba0 (このIDを非表示/違反報告)
もものせ(プロフ) - ぷちゃさん» 公開しました!!御報告ありがとうございます! (2021年6月19日 0時) (レス) id: 4421996c2f (このIDを非表示/違反報告)
ぷちゃ(プロフ) - コメント失礼します。しまこちゃんのお話の1話目が抜けている気がするのですが、追加していただけないでしょうか、? (2021年6月18日 23時) (レス) id: 09d034a7a0 (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - 100,000hit おめでとうございます!!!すごすぎますね!!! (2021年3月26日 21時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 1の時初コメした者です…! 久しぶりにこの作品を見つけて読んでみるとやっぱり最高でした…!!更新待ってます! (2021年3月21日 23時) (レス) id: b5c026bc9f (このIDを非表示/違反報告)
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