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春の風が暖かく、桜がひらひらと綺麗に舞い散る季節。
俺は中学１年生の頃、初めて彼女に出会った。
彼女と仲良くなったのは、中学に入って初めての席替えで俺と彼女が隣同士になったのがきっかけ。
『初めまして！AAです、よろしくね〜』
「あ、角名倫太郎です。よろしく」
彼女は俺に優しい笑顔を向けてくれたけど、俺は初対面だし素っ気なく返すことしかできなかったような気がする。
それからというもの、俺たちはどうやら気が合うようで、次第に打ち解けて“ A ”“ 倫太郎 ”と気軽に名前を呼び合う仲にまでなった。
サバサバとしている部分もあるが、優しくてノリもよく、さらに可愛くてみんなに分け隔てなく接する彼女を好きになる人も少なくなく、俺もその中の１人だった。
「倫太郎！」と華が咲くように笑う彼女との関係を壊す勇気が出ず、ただ片想いの年数が１年、２年と増え、彼女への想いも増していくばかり。
そんな時、稲荷崎からスカウトの話が来た。
「…A、俺バレーのスカウト来たんだけどさ」
『え、すごいじゃん！どこから？』
「…兵庫、なんだよね」
『兵庫か、遠いなぁ。迷ってるの？』
「うん」
『いいじゃん、じっくり考えなよ。…もし離れても、倫太郎は私の心の友だからそれだけ忘れないでね？』
「ふは、わかったよ」
もし遠く離れても、Aとのつながりは消えない。それだけの事実がただただ柄にもなく嬉しくなった。
最初は、バレーは普通に好きだし俺に才能があるなら、それを強豪校に入って伸ばすのもいいな、って思った。
でも、それ以上に大好きなAと高校どころか県まで離れてしまうことを考えると、俺はイマイチ決断できずにいた。
そんなある日、俺は彼女からひとけのない場所にひっそりと呼び出される。
「話って、何？」
俺はAからこんな風に呼び出されたのは初めてだったから、正直期待した。もしかしたら告白なんじゃないかって。
しかし次の瞬間、『私さ…彼氏できた』とAから複雑そうな表情で言われて、ガツンと頭を何かで殴られたような感覚になった。
「え…誰？」
『この前も相談した何回も告白してくる子』
「は、付き合ったの」
『うん、根気負けした』
困ったように笑う彼女から、喜んで付き合った訳では無いことはわかった。
けど俺には、好きな子に彼氏ができた、という事実が重くのしかかり、ショックのあまり稲荷崎に行くことを決断した。
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宮兄弟最推し - 最近ハイキューのオタクになって、読むの、投稿されてかなり遅くなりましたが、最高です！胸の奥がギューンてなりました。 (5月20日 20時) (
レス) @page48 id: e2e9177bef (このIDを非表示/違反報告)
名無し23523号(プロフ) - めちゃくちゃリアル、私も時々寝落ち通話する男の子がいるのでわかる〜！！ってなりながら読んでました笑面白かったです！ (2022年1月1日 20時) (レス) @page48 id: 0378de78dc (このIDを非表示/違反報告)
naonao(プロフ) - ばりええ話でした！この話好きです！他のキャラの寝落ち通話話とかみてみたいです！ (2021年10月25日 2時) (レス) @page48 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺にいる低音野郎、(プロフ) - もう最高でしたッッッ‼‼‼‼更新無理せず頑張ってください‼‼‼‼ (2021年10月17日 20時) (レス) @page26 id: aed207b57b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たみ | 作成日時：2021年10月7日 23時
