検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:803 hit

冷たい過去 参 ページ9

家族の死が公になると周りの人間たちはヒソヒソと自分を見て話すようになった。

”ねえ、あの子、家族を惨殺されたんでしょ。”

”あの家、若嫁と仲が悪かったじゃない。もしかして・・・・”

”もう、あの子と関わるんじゃありません。”

そう、子供に教える親も現れた。


”後始末に来た”と言って隠という人が来て藤のお守りを渡して行った。

そしてその人に教えられた家で暮らすことになった。


その家の家主は鬼殺隊の最高位・柱の一人、伊月 鈴(いづき りん)という人だった。


鈴さん、いや師範は月の呼吸を使う月柱で始まりの剣士の末裔だそうだ。


幼いからと剣技を教えてくれることはなかったが愛情を注いでくれた。

第二の母だった。

師範の家・月屋敷にはもう一人、暮らしている人がいた。

古星 明智(ふるほし あさと)。

師範にあこがれて鬼殺隊へ入隊し、柱の一歩手前、甲まで上り詰めた実力者だが、任務中に大怪我を負い行き場がなかったのを師範が拾ったのだそうだ。

Aの良い兄貴分で相談に乗ってくれたりする、良い人だった。


3年が過ぎ7歳になると師範は剣技を教えてくれるようになった。

体力作りから始まり、師範の使う呼吸を1年でクリアした。


それでも、師範は最終選別に行くことを許してくれなかった。

師範への不満を明智にぶつけたら、怖い笑顔で”師範に言ってやろうか?”と言われたこともあった。


8歳になってやっと最終選別に行くことを許された。


ほのかに夏の香りがし始める春の終わりの事だった。

最終選別で5体の鬼を殺し、4人の命を救った。

選別も問題なく通過し無事に鬼殺の剣士となった。


選別後に独自の呼吸を編み出し、星の呼吸と名付ける。



そしてわずか9歳で星柱へと昇進する。



師と仰ぐ鈴さえも超える力量を発揮し、”鬼殺隊最強”を謳われることも多かった。

なのに、鈴や明智、お館様といった限られた人としか交流をしなかった。

柱合会議にも出席せず、ほかの柱たち(鈴を除く)から”最年少にして最強の幽霊柱”と呼ばれることもあった。

Aは黙々と任務をこなし力をつけて行った。



そしてAの10歳の誕生日、悲劇が起こる。

上弦の参・猗窩座によって月屋敷の襲撃が行われたのだ。

任務の途中でそれを知り、急いで師の家へ走った。

屋敷は半壊しておりその中で誰かが戦っていた。

”明智!師範!”


入っていくのをためらっていると人影がもう一人を庇って倒れていくのが見えた

過去編の設定 →←冷たい過去 弐



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.7/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 鬼舞辻無惨
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:玉葉 | 作成日時:2022年3月23日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。