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7牙 ページ36

Aside


A「showだなんて大それたものでもないじゃない」


治「いいじゃないかい、こういうものは楽しまないと」


そうやって治と話し始めれば、正面にいる探偵社の人達の顔が険しくなる


きっと治の方もそうだろう


紅葉「A…帰るぞ…」


初めて聞いた母さんの弱々しい声


あぁ…母さん……


私を育ててくれた母さん


いつも私を心配してくれていた母さん


私の両親を殺した母さん


A「ねぇ…母さん…本当のこと教えて。私は母さんにとってなに?」


一切振り向かず、背を向けたまま問いた


今母さんの顔をみたらきっと揺らいでしまう


紅葉「なにを言って…」


A「母さんの本音が聞きたいの」


紅葉「………」


森「Aちゃん、母さんを困らせないんだ。帰っておいで。君の帰るところは此処だろう」


A「私の帰るところは自分で決める」


もう貴方が思ってるような子供じゃないんだ


森「話し合いで連れ返せるだろうと思ったけど…思いの外太宰くんに悪影響を受けているみたいだね」


目が合ったのであろう治が冷ややかな声でとぼける


事の始まりは治だと言うのに…


森「Aちゃん、君は勘違いをしているよ」


A「それはあなたでしょう?」


話が進むにつれて辺りの空気がピリッとしてきた


E組の生徒だろうか、生唾を飲込む音が聞こえる


森「どうかな。君はポートマフィアという檻から逃れたと思っている」


A「まるで私が獣のような言い方ですね」


森「そうさ。君は立派な猛獣だった。今ではもう餌付けされた獣だけどね」


皮肉めいた言葉


この人は本当に私を連れ返す気はあるのかと疑う程だ


餌付けの具体的なものは思い当たらないけど、私は彼にとってペットだと言うことはわかる


まったく、気に入らない


A「それで私が貴方のいう快適な檻のなかに戻ると思っているのなら 素晴らしい勘違いですよ」


森「部外者が余計なことをしなければ君は帰ってくる。そう育てたんだよ」


A「育て方を間違えましたね。檻の中よりも快適な場所を見つけてしまいましたから」


治の隣っていうね


紅葉「もっとはやくに…連れ戻すべきじゃった…」


中也「姐さん…」


紅葉「もっとはやくに!!太宰から奪い返すべきじゃった!!」


A「母さん…」


紅葉「許さない…許さないぞ!太宰!!」


太宰「別に…許しを乞おうなんて思ってないですよ。姐さん」

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櫻色華伝(プロフ) - うそ・・・・。結末に驚きました。夢主ちゃん、ヤバすぎる。こんな物語を書けるなんてすごいです。これからも頑張ってください! (2020年2月20日 14時) (レス) id: 4986846a43 (このIDを非表示/違反報告)
フィリア(プロフ) - この結末は予想外でした。主人公ちゃん、恐るべし (2019年4月14日 22時) (レス) id: 0a8f72cd40 (このIDを非表示/違反報告)
夢ウサギ(プロフ) - 続きが気になります!続編作って欲しいぐらいです!!これからも、素敵な物語を書いてください! (2017年9月15日 2時) (レス) id: f9a036fba6 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(オツキミ)(プロフ) - 続きがものすごく気になります!これからも、頑張ってください! (2017年7月24日 21時) (レス) id: 12832b6b45 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 三歩止さん» 成る程、理解力が無くて申し訳無いです。更新頑張ってください! (2017年4月29日 23時) (レス) id: 8f8a6b3fb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:武蔵野 三歩止(ムサシノ ミホト) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月29日 16時

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