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逃亡生活1 ページ1

「Aちゃんおはよう♡」

「げ、伊野尾さん。おはようございます」

「げ?」

「いや、何も」



出勤早々、会社のエレベーター前で捕まった。

げ、って口に出てたらしいけど、まあいいとしよう。




「今日、お昼ご飯一緒に食べに行かない?」

「いや、有岡くんと食べるので結構です」

「なんなら夜ご飯も食べに行かない?」

「話聞いてますか?」




この、さっきから人の話も聞かずに話し続けているのは、私の会社の先輩の伊野尾慧。
去年入社した私を何故か執拗に追い回す謎の変態。

いや、ちょっと言い過ぎたかもしれないけど、間違ってない。



お顔は可愛い。髪型ももさもさマッシュ気味であざとい系男子です♡って感じの人。

社内でも割と人気な方。
うちの会社は何故か、イケメンがここぞとばかりに集まっている会社ではあるが、その中でもしっかり人気の地位を確立している。


紳士的な対応で女性人気は抜群。
仕事もやる気なさそうに見えて実はちゃんとこなしている。


そんな伊野尾慧さん、会社の女性の中ではゆるふわ男子なんて騒がれているらしいが





____私と2人になった時はまるで違う。








シュー、とエレベーターの扉が閉まり、自分のデスクがある6階のボタンを押した。





ん?待て待て

ボタンを押した?扉が?閉まった?___









「あっれー?今日はやけに積極的じゃん






やっと2人きりになれたね、Aちゃん」









エレベーターの端に追い詰められ


嬉しそうにニヤついている彼が目の前にいた。

逃亡生活2→



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作者名:ハルカ | 作成日時:2020年2月6日 0時

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