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「学生証でもなくしたんか？」
私より20センチ以上も背の高い小瀧が
少し屈んで問いかけてくる。
「…どうして？」
「この間から訊いとるやん。
何そないにきょろきょろしてんねんて」
短い恋だった…なんて自己解決したつもりでいたけれど、
一週間経って、まだあのひとを探していた。
「学生証ならあるよ」
「んならTポイントカード出すな(笑)」
「スリルを味わってるの(笑)」
「なんそれ(笑)」
「じゃあ、何探してるん？」
「ちょっと、、人をね。」
「…人？」
「うん、でも、いいの。」
「…おれ、探すの手伝おか？」
「悪いよ、それは。名前すら知らないし(笑)」
「あ、なぁそれって、ゼミんとき言っとった“一目惚れ”のひと？」
小瀧の勘は鋭いなぁ。メンタリストかよ。
なんて心の中で突っ込みを入れながら、
小瀧に手助けを求めるか迷っていた。
もし、仮に笑顔先輩を見つけたとして、
自分はどうするつもりなんだろう。
来てくれなかった理由を尋ねるの？
何もなかったかのように自己紹介から始める？
はたまた質問攻め？
.
いや、目的なんてどうでもいい。
ただ、会いたい。くしゃっとしたあの笑顔が見たい。
「…うん。」
わりと顔が広い小瀧とはいっても、見つかるとは限らない。
それでも、探してみるだけ探してみたかった。
「…ほんまやったんだな、“一目惚れ”って。
ええよ、おれが見つけたる。
どんな人なん？」
毎週課題プリントを見せてやっているからか
小瀧がやたら優しい。
ここは、遠慮なく優しさに甘えさせてもらうことにしよう。
「第4棟にいた理系の先輩で、左頬にえくぼがあって、
えっと、あとは…そうだ、関西弁だったよ。」
「関西弁なんか！4棟やろ？理学部やんな。待ってな…
あ、おれの高校の先輩おるわ！」
「え、ほんと？てことは大阪のかただから
もしかしたら知ってるかもしれないね！
悪いけど、その先輩に聞いてみてくれない？」
「おっけ、んじゃあとでラインするわ」
「小瀧、ありがと！」
.
見つかってほしい、と思う反面
見つからないでほしいような気もした。
だって、一度、待ちぼうけしているんだから。
「今頃、どうしてるんだろう。」
なんともいえない気持ちで校門を出た。
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カキピー。(プロフ) - らーさぁさん» 覚えてて下さったとか光栄すぎて……(T-T)はい！らーさぁさんの作品楽しみにしています！笑執筆活動頑張ります！ありがとうございます！レス遅れてすみません！ (2016年7月20日 5時) (
レス) id: da9b62ff0c (このIDを非表示/違反報告)
らーさぁ(プロフ) - カキピー。さん» わわわ！！勿論覚えてますよ！お久しぶりです。そんな風に仰っていただけて光栄です…ありがとうございます( ；∀；)これからもお互い執筆頑張りましょう！またことぴさんのほうにもお邪魔させてもらいますね(・ω・)ノ (2016年7月16日 8時) (レス) id: cac586eb2c (このIDを非表示/違反報告)
カキピー。(プロフ) - らーさぁさん。覚えているでしょうか。改名してしまいましたが、二階堂君の「祈り」を読み、らーさぁ様にハマった者（旧jyanikotopi）です。このお話が凄く大好きです。やはりらーさぁさんは私の神、です←黙)))更新、頑張って下さい！ (2016年7月16日 4時) (レス) id: da9b62ff0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らーさぁ | 作者ホームページ：http://kit2-love
作成日時：2016年6月15日 1時
